2021年05月07日

ネット陶芸展2!【参加者倍増】




たくさんの方の協力を得て、第2回ふくおか陶芸窯展を発表しました。

本当はリアルで行いたいですね、というお話をいただいておりましたが、このコロナ禍で2年越しで2回目の開催となりました。
まぁこれはこれで良かったのかもしれません。

遠くの方とも一緒に出来るというのはいいものです。

どこか遠くにいるお客様がいつも動画を観ているというつもりで発信しているイノウエです。

お客様各人も、どこかに同じ窯で作品づくりをしている人がいると知ることが励みになれば幸いです。

とても良い動画になったと自己評価しています。



ファーストもヨロシク!


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2021年04月22日

日本の電気は意外と意外と!




この一週間でお問い合わせいただいたお客様へご説明した内容を少しまとめておきます。

今日の内容は以前のブログ記事と重複する部分があります。

◆陶芸に必要な電気の知識 http://inoueseiji.sblo.jp/article/187843247.html


さて、日本の家庭で使用している電気の電圧は100Vですよね。

実はこれは世界的にみてかなり低い電圧で、日本と北朝鮮ぐらいだったと記憶しております。
ちなみに、エアコンやIH調理器で使用する家庭用単相200V、工業用の三相200Vもブッチギリの最下位です。

電圧とは電線を流れる電子のスピードのようなものですが、わたしはもっとイメージしやすいようにお伝えしています。

これは電気的な現象をイメージしやすいように例えており、厳密に正しいわけではありません。決して電気科の試験などで解答に引用しないようにご注意ください(笑)。

また電気のプロの方々は、2電工取得10年たらずの陶芸オヤジに突っ込みたくなったら、一般人にわかるように説明する例えを教えていただけれると幸いです。

発電所では電気を作っているわけですが、この電気をお湯に例えて説明します。

そして送電鉄塔では数十万ボルトで電気を送っています。

この電圧をお湯を送るパイプの太さと考えてイメージしてみてください。

つまりどこか遠くにある発電所でできたお湯を冷めないように街まで送るには、パイプを太くして勢いよく流すしかありません。

かりに50万ボルトで送電しているとして、それをパイプに置き換えて直径50メートルだとします。

こんなに太いパイプでお湯を送れば、遠くまで冷めることはなさそうですね。変電所などを経て太さは徐々に細くなりますが…

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街にある電柱と電柱を結ぶ電線には6600Vの電圧ですから、まだ66センチのパイプです。


これが家庭に引き込まれるときに200Vになります。

66センチから、いきなり2センチになり、分電盤から各部屋へは100V、たった1センチになってしまうのです。発電所で沸騰させたお湯はいったい何℃になっているでしょうか。

100Vの電気炉というのは、はるか遠くから運ばれてきたお湯を使って、再び何かを沸騰させようという試みに近いわけです。


しかも共栄電気炉製作所の小型炉ではそれが可能なのです。
昇温可能というだけではなく、耐久性も必要です。

いかにヒーター線の性能や断熱性が重要かわかりますし、なぜ配線の距離や延長コードが危険なのかというのもご理解いただけけると思います。


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ほとんど石油が取れない日本のクルマが異常に燃費性能がいいように、100V・200Vという世界一低い電圧下で開発と研究がすすんだ日本の電気炉はスゴいんですよ。


こんな豆知識的なことも抑えつつ、電気炉をたのしく使っていってください。

国産電気炉が最強なのも納得ですネ!




※ ちなみに日本の電圧が世界一低いのは感電事故が起きたときの死亡率を抑えるためという国民想いな判断によるものです。

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2021年04月21日

あとはVシネのみ?




まったくの偶然でみつけたこのアニメ。

パソコンで一気見しましたが、賢いウチのテレビは「陶芸」というキーワードで自動で録画しておりました。エライ(笑)。

まぁこういうアニメはこれまでも自転車版なんかもあり、一連のパターンがあります。


高校入学直前になぜか引っ越して新天地で新生活をすることになる主人公。
話の展開上、中学以前の過去を一切排除するということなのでしょう。

そして偶然に新たな世界に触れるか、才能の片鱗を認められます。そして入部などで本格的にかかわるようになります。だいたい天才肌の先輩とか、ハチャメチャな同級生とか、堅実なクラスメートなんかがいて、その世界のあるあるネタと、高みを目指すもの同士のぶつかり合いなんかがあって、いよいよ全国大会…みたいなところが定番でしょう。

「やくならマグカップも」も主人公が高校入学を機に多治見に移り住んで、しかも幼い頃になくなったお母さんは、当時気鋭の女性陶芸家、お父さんも脱サラして多治見で喫茶店を始めている、という設定と伏線があります。

まぁ東海・東濃地方で喫茶店を新規開店するのは陶芸家になるよりも難しそうだというのは置いておいて(モーニング!)、あと陶芸部の部室が異常に立派なのも置いておいて、純粋にこの作品を楽しみましょう。とても良くできていると思います。

決して表に出なくても、様々な援助やサポートを地元各社や窯元、当然共栄電気炉製作所さんも関わっていることでしょう。

「やくもの放課後」なんてコーナーが最後にあり、各キャラクターの声優さん4人が多治見を案内するのも面白いです。知っている通りや看板なんかを見つけて嫁と懐かしがっておりました。


信楽はスカーレットで朝ドラ、波佐見はいま小玉ユキ先生の漫画連載があります。陶芸関連かどうかは置いておいて、寅さんでも京焼を舞台にした回がありますし、サスペンスもので窯元殺人事件とかあった気がする(笑)。




有田瀬戸はなんか映画あったかなぁ?


ある意味まとまりが悪そうな産地って気もするので。

逆転の発送で対抗していくには渋めのVシネ路線はどうだろう?





ということで、考えておきました!


タイトル案いってみよう!
(怒っちゃダメよ)






「磁器なき戦い 陶石戦争」


「陶器なき戦い ロクロ作戦」


「窯炉の掟2 溢れた撥水剤」


「ベンガラ・ファイル」


「地獄のコバルト3 ダミ筆で描け!」


「地獄の七釉 赤津作戦」





※ どっちの産地も絵具店で発砲するのはご法度という設定です。




大人のみなさん怒っちゃダメ。
陶磁器業界の盛り上がりを応援していきましょう。






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2021年04月17日

失礼よりは嫌味な方がマシ



YouTuberあるあるでしょうけども、新しい動画のコメントに過去の別の動画についての質問が書かれることがあります。

それはそれでありがたいことですが、内容に即した場所にコメントしてくれた方が次の人へのヒントにもなっていいのになぁと思ってしまいます。先日も同じ様なコメントがあり、そのコメントに返信しました。

わたしの発信について春先の質問で時々あるのは窯の移動等についてです。
知人から窯を貰えることになったから、中古の窯を個人売買したから、安く済ませたいから、などの理由だと思います。

先日のコメントを書いた人も、その質問の内容から、そうした作業への理解はあまりないか、自分は多少出来ると誤解している方だと推察できたので、

「無資格は危ない、未経験も危ないよ、そもそも有料相談案件だから」

みたいなことを書いたわけです。

すると、

「あんたがそんな嫌味なヤツとは思わなかった、聞く人間を間違えた」

みたいなことを書かれてコメントを削除されました。





あのね〜。







世のオヤジというのは、
嫌味なものなんです(笑)




タダで聞こうとしているんだからそれは我慢しなくちゃ(笑)。



わたしの動画発信をご覧の方なら何度か与太話でお聞きになっているかと思いますが、ホームページに謳っている有料相談の案件について、実は礼を尽くしてくださった質問者からお金を取ることはほとんどありません。

そんな人が殺到しても困りますが、これまでも何時間も電話で話したり、メールのやり取りを数ヶ月に渡って続けたり、ラインで半日窯焚きに付き合ったりしてきました。

それはそうした質問者の方々が礼を尽くしてくれたからだし、わたし以外に迷惑がかからないことだったからです。


無資格で陶芸窯の搬出中に事故が起きたとしましょう。

どんな事故の可能性があるかもわからないから無資格でゴー!と思うのでしょうが、全工程で複数の事故の可能性があるんです。

そもそもこの動画だって多少はどこかの業者の迷惑になっていく可能性があると思います。だから実際の作業のキモになる部分は編集してトウシロには真似できないように配慮しています。全体で6分の動画ですが、実際は搬入当日だけで5時間ぐらいの作業をしています。

二人合わせて1ダースぐらいの資格と免許を持っていますし、二人合わせて150基以上のありとあらゆる窯造りの経験があるんです。

事故を起こせば、レンタル建機屋さんや被害者だけでなく、窯を譲ってくれた人、やきもの業界も迷惑します。万が一、死亡事故にでもなったら保険もおりません。

たくさんの人に迷惑がかかる可能性がある質問だともいえます。自分で運んで窯を壊した人って結構いますし、そもそも貰える窯が、ちゃんと使える窯なのかも疑問だったりするんじゃないのかねぇ(そうか、これを嫌味というのか)

一回こっきりの移動であれば道具を揃える金額でプロに頼む方が安くつくことの方が多いと思います。


ラーメン屋さんに、そのスープのレシピを教えろ、といって教えてくれますか?

いやぁ〜ないよね。

でも、こういうのどうでしょうか。

「〇〇と申します。そちらの△△ラーメンに衝撃を受け、自分でも作りたいと思って地元の店で8年修行しています。いよいよ独立と思い、△△ラーメンさんのスープを目指して研究を重ねていますがどうしてもタレの醤油が決まりません。今は出汁を〇〇と〇〇でとり、醤油は〇〇産のものが合うと思って工夫しています。今のレシピは〇〇〇〇です。ご多忙の折、大変不躾な質問で申し訳ございません。何かヒントになることでもありましたらご教授願えませんでしょうか。」


まぁこれでも失礼だと思いますよ。
でも多分、五人に一人ぐらいはヒント教えてくれるんじゃないかな?



わたしならこの一人のために動画にするかもね。


2009年の過去記事:中古の窯を運ぼう http://inoueseiji.sblo.jp/article/28349546.html

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2021年04月15日

自転車とカメラと目玉焼き



ロクロの正統?な技法を訓練校で叩き込まれたイノウエです。

技術系の世界、いわゆる職人の世界の入り口で、人とスピードと技術を競い合い、磨きあっていた時期があります。

どうにかこうにかトップ集団に食いつき、ロクロ場でふと気がつけば菊練りした土を担いだ◯ライさんが、殺しを決意した眼でわたしのロクロをギラギラと観ていたことも懐かしい思い出です。視線が合うとスッと自分のロクロへ。

半人前同士のプライドと技術がぶつかり合うところで磨かれたわれわれのロクロ技術、そうそう自称プロ職人さんに追いつかれることはないでしょう(職人はプロしかありえないからこの言葉にいつも失笑(笑))

みんな今はプロの作家として活躍しているようです。

とはいえ、このころは窯焚きの経験もなく、ただ単にロクロだけでした。
そして量とスピードに意味を見出していた危ういお年頃でもあったのです。

わたしのフリーカップのこの作り方は瀬戸の友人であり大先輩でもある小川さんに直接教わった方法です。もちろん、昔からある作り方ですが、わたしが知ったのは彼の指導のおかげでした。

そのころに作ったものもどこかに残っていますが、いや、ヒドイものですよ(笑)。

このフリーカップは窯詰めに向けての最終段階で量産することが多いですね。
切りっぱなしですし、わたしは織部なので歪みはアリという姑息なスタイルですから、ガンガン作って窯詰めです。削らなくていいというのはラクですよ。削っていくスタイルにしてもいいし、動画内でお話しているように二つくっつけてもいいのです。

これまでこのフリーカップで稼いだ金額は今の自転車とカメラの代金以上なのは間違いありません(やったぜベイビー)

また自分が使用しない器は本当にどうしようもないですが、酒飲みが作るフリーカップは酒飲みが反応して評価も高いようです。フリーカップで始まったご縁もいくつもあります。


この一個挽き、底の厚みはロクロの天板を基準に眼と手ではかります。最初は穴が開くぐらい攻め込んでほしいものです。そして意外と重要なのは円筒の土の下二割ほどの土の厚みです。これをコテを用いて均一に伸ばせれば驚くほど背が高くなります。

初挑戦の人は、潔く半分に切って厚みを確認してみてください。そうして感覚を修正していけば通常の方法でのロクロも徐々に上達していくと思います。


まぁ何でも薄く軽く作れというわけではありません。それぞれのスタイルがありますからね。

ただし、

薄く軽く作れない人が、分厚くてもカッコいいものは出来ない

ので要注意です。

味がある、とか雰囲気とか、世界に一つだけ、とかに逃げないようにしましょう。
必ずこの重量でYouTubeのオッサンは12センチだったなぁと確認してください。

わたし自身は、意外と分厚くでゴツいのに使いやすい、なんて作品を焼ける人を尊敬しますが、それは本当に難しいことだと思いますね。

上手くなる方法はいくつもあるでしょう。
ただし、プロの作品は買わない、数値化して現実を直視しない、そんなロクロマスターベーションなら、最低でも20年ぐらいの遠回りを覚悟しておいてください。


プロは納得してくれるでしょうが、このフリーカップづくりを目玉焼き調理に置き換えれば、ロクロ工程は卵を割るところです。


卵割り名人?

まぁいるでしょうね。
フライパンは持ってなさそうですが(笑)。














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2021年04月13日

ネットでの購入熱が冷めつつあるのかも


ご無沙汰しておりますイノウエです。

ピアノの発表会もなんとかやりこなし、メームスは無事に高校生になり、家が少し落ち着いてきたと思ったらもう中旬です。

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動画撮影するのも久しぶりでしたが、モチベーションは続いているようでコツコツと撮り続けています。

さてわたしはこれまで様々なものをネットで購入してきました。
20年ほど前に計算尺を2000円で購入したのを皮切りに、パソコン本体に子供の自転車、ビデオカメラから専門書に至るまで、実に様々なものをクリックしてきました。

そんな中、意外と近所の家電量販店でも買い物をしています。

いやらしい話ですが、ネットで購入を検討しているものの実物を確認しにいって、そこでそのまま購入に至ったものが案外とあるのです。カメラやビデオなんかはそうでした。

当然どこの家電量販店でもネットの販売価格は確認しているわけですから、ある程度価格を合わせていこうという努力はしているようですし、価格ではかなわないが、カメラケースや小さな三脚、アクションカメラならホルダーなどをサービスとしてつけてくれたりします。


まともに購入すれば一万円近くかかる備品をサービスとしてつけてくれるのならば、ネットより10%程度高くてもお得です。

単純に値段にこだわり、しつこく交渉するのは損でしかありません。
販売価格を下げるのはある程度の裁量権が必要でしょうが、おまけをつける裁量権はそれよりもゆるいでしょう。

さて、仕事クルマの買い替えは結局次の車検までに伸ばしましたが、見積をもらってこの金額でお願いすると思うけどと、伝えたときには値引き交渉しないことに少し驚かれて、ディーラーの営業マンとお互いに商売のことを少し話しました。やはりその若い営業マンでもスッと決めてくださったお客様には自らサービスをしよう、もっと喜んでもらおうと自然と思ってしまうそうです(結局買わなかったので整備費落としてきましたゴメン)

かなり前に建築関係の知人に聞いた話ですが、かるくボッタクリ気味で儲かった現場のお客様は泣いて喜んでくれるのに、値段や仕様についてグダグダをやりあった人に限ってほとんど儲けもないし、住み始めてからのクレームも多くてロクなことがない、とこぼしていたことを思い出します。


今こんな仕事をしていて、実感としてそれを感じます。

「ネットのなんとか.comで売っているのとアナタのとどっちがお得なんだ?」というメールをいただくこともありますが(笑)、買い物だけならどこでも可能でしょう。

ネットショップがふくおか陶芸窯仕様をパクってくれているのも微笑ましく思っております。多くの人が本当のやきもののスタートをきること、KCシリーズや各窯が普及してくことが重要なことですから、それについてはなんとも思ってはいません。コイツからだけは絶対に買わないという人だっているはずですからね。

何を得と思うのかは人それぞれです。少なくとも誰かが窯を購入しようという気持ちになってくれたということを業界としては喜ぶのみです。これが重要なのです。

ぶっちゃければどんな窯でもいいんですよ。
だってロクロだけじゃなくて窯に意識が向いたのですから。
ただワタシは、その買い物で痛い目に会わないほうがいいのでは?と発信しているだけです。


窯は家にちょっと似ているかもしれません。
(本来作家にとっては家よりも重要なのだとか)

価格だけで◯◯ホームとかでマイホームを購入するとロクなことがないように、窯についての知識があまりないのならばアフターケアやサポートを考えておくべきです。どこの誰だか分かっているというのも大事なことですね。

ワタシはこのアトリエを建ててくれた人の名前を知っています。

それはとても大切なことだと考えています。









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2021年03月31日

三月にいつも思うこと


本日で三月も終わり、今年度も終わりですね。

この数日は黄砂が凄いことになっています。せっかく桜が咲いているのに、数百メートル先が霞んでいるような福岡です。

さてさて、何年目かの電子申告をしましたが、終わってみればう〜んという感じです(笑)。
ギリ水平飛行という感じでしょうか。


さて、わたしのようなものがモノを申すのもと思い控えましたが、今年は東日本大震災から10年目の年ですね。
あの時わたしは瀬戸にいて、ガス窯を積み込んでいました。

そのあと梶田絵具店でお父さんと話しているときに、ぶら下げてあるテストピースがやたらと揺れているなぁと思ったのをよく覚えています。そしてお店の時計を見て、もう3時前だ長居してるなぁと思ったことも。

次の日に高速に乗って福岡へ戻るまでの間、対向車線はほとんど自衛隊車両でした。
あの異常さは忘れられません。

そして相馬焼の里のことを思い出していました。
瀬戸の大沢ガス炉商会で勤務した約6年間、ほぼ毎年相馬焼に赴いていました。

先日NHKのBSの番組で窯元の10年を追跡した番組がありましたが、知っている方の顔や風景、自分が仕事をした場所、登窯などがたくさん映りました。帰還困難区域に指定されても別の場所で再スタートした窯元がたくさんあり、これからも新たな伝統として継承していかれる方々を知り、福岡からエールを送りたいと思います。


やきものとは地域に根ざした産業であるべきでしょう。
ではその地を追われ、原料の採取もかなわなくなった時、それでも残る伝統とはなんでしょうか。

勝手にやきものの世界に入り込んだわたしには、受け継ぐ伝統があるわけではないと思いかけたところで、いやいや、けっこう受け継いでいるのかぁとも思いました。

変な例えですが、われわれ一般の人間が受け継いでいるのは食文化のようなもの、窯元が受け継いでいるのは店舗そのもののようなものなのかもしれません。この例えに反感を持つかたもいるかもしれませんが、そう考えることでわたしはたくましい窯元の未来を想像できるのです。

原料も店の場所も変わったけれど、あの味を超えるメニューを提供します!っていうのはカッコいいと思いませんか。


(偉そうにラーメンば語っとったくせに、フランチャイズ展開やらしてから、カップ麺まで出しようごたぁ、有名ラーメン屋とは大違いばい)


土地が変わろうとも、窯が変わろうとも、燃料や原料が変わろうとも、われわれは土を窯で焼くという揺るぎない工程とそれを支える技術と知識があるのです。

自分にできること、できそうなことをコツコツとやっていくしかないですね。

どうか明日からの来年度もよろしくお願いします。


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2021年03月30日

窯の焚き方に秘密はない


(やっぱり全然伸びません〜)


おはようございますイノウエです。

わたしが何が許せないって窯で適当なことをする奴が一番許せません(もう怒ってる)

隙間があいている雨仕舞工事で工事費を請求するエ◯業者とか、窯ひとつ焚けないくせに陶芸教室の講師とマージンを分け合うようなク◯業者とか、自分も裏では結構使っているくせに小型炉をディスってる自称プ◯職人とか。頑張っている若人に窯のサイズでマウンティングする三流作家崩れとか、薪じゃないとダメだとかいう薪割りしない◯代目とか、一人ぼっちでは何もやったことがないご立派な准◯授とか。

このような方々には、おととい来やがれどころか、ぜひ余生はどこかの時空の歪みでひっそりと過ごしていただきたいと切にお願い申し上げます。

窯と焼成を伝えずにきたことがどれほど陶芸教育や窯業界の足を引っ張ってきたことでしょう。わたしの講座にいた方でも、窯と焼成にかんしては知りたくないような、あえて向き合わないようにしているような人もいました。ただ下手なロクロを回したいだけ。

でも、この世の中で窯が一人で焚けることぐらい凄いことはないのです。

自分ひとりで窯焚きができるようになれば、いざとなったら造れるぐらいになれば、もうこの世界で怖いものはありません。

この地球(ホシと読んでくれ)を自分で好きなように調理できる感覚を持った人は、変な都市伝説にもヒアルロン酸配合とかの怪しげな化粧品にも騙されることはなくなります(笑)。それどころか窯業を通じてこの世界を作った人類の健気さと文明の積み重ねに畏怖と尊敬と誇りも持てるようになります。

自分で焼成を噛み砕いて理解した人は、この世界がまったく違うものに見えるようになるものなのです。その人の使用する窯がどんなに小さかろうと構いません。そういう問題ではないこともわかるでしょう。

身をもって焼成を経験していくことで、知っていることを知っていると言える揺るぎない自信と、知らないことを知らないと言える正直さを身につけることができるのです。



わたしは窯に関する質問にはいくらでもお答えします。

その代わりにそれは次の方のために公開する形での返答となります。

以下、ご質問していただく際にお伝えしてほしいことです。

・窯のメーカーと容積、台車の有無など
・焼成時の設定温度と焼成時間
・還元焼成と酸化焼成のどちらか
・もとめる焼き上がりや釉薬の種類
・質問者のこれまでの焼成経験回数
・用語の統一もしくは補足説明
・これまでの窯焚きについての動画を確認しているか否か


理想的にはこれまでの動画を確認していただき、あの動画のアレはどういうことですか、とかコレを観てこうしたけれども上手くいかない、こうするためにダンパーとドラフトをこの考えで操作しているがどうか、などと具体的に言っていただければたすかります。


窯の焚き方なんて秘密でもなんでもありません。


すくなくとも普通の酸化・還元焼成はしっかりと伝える必要があります。
電動ロクロで死亡事故がおきたことはないと思いますが、窯と焼成では様々な事故が起きてきました。ですからわたしは自分が知っている程度のことであればなんでもオープンです。








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2021年03月28日

そうそう裏ワザはないのよね



本当に小忙しく過ごしていて、しかも家族のことなどで時間も取られてすっかり動画を作れておりませんでした。決算時期で梶田絵具店さんの動画も止まっていることだし、久しぶりにアップしました。

こうした発信ネタのほとんどは、100V電気炉のお客様とのやり取りから生まれたものですが、実は別に裏ワザでもなくきちんとした釉薬の本には記載があるごくごく普通の知識です。冷却時に釉調は決まります。だから瀬戸黒みたいに窯から引き出して水にぶち込んだり、染め付けの仕事をするひとが窯焚きの直後にいきなり扉を開けて急冷したりすることがあるのです。

モノが冷めていくスピードを意識する。
これは例えばガス窯などでの炉壁の厚みをどうするかという話にも繋がります。

耐火断熱レンガ180ミリの炉壁が標準のメーカーさんに、作家や運用側が「こういうのを狙うから150ミリにしてくれ」とか「230ミリで扉はこんな感じにしてくれ」「耐火レンガで組んでくれ」などと指示をすることもあるし、本来はそうあるべきなのです。

自分の作品や、その産地の仕事として、徐冷気味がいいのか急冷気味がいいのか、それぞれでどう釉調が変化するのかを理解しておくのはとても重要でしょう。

産地に赴いても、こういうのを作っているからこのメーカーの窯が多いのか、なんて思うこともあったりしたものです。同様に窯跡と陶片から稼働していた窯の姿を想像することもあるとも聞いたことがあります。

小型炉では重量などの関係から耐火断熱レンガを使用しません。その代わりに高品質の特殊な形状の専用に製造してもらっている断熱材を使用します。炉内は丸いので適当にボードを切った貼ったで作れないわけですね(他所は知らんヨ)


断熱材は実はあまり蓄熱しません。

耐火断熱レンガと耐火レンガでも大きな違いがありますが、より断熱効果を求めると全然蓄熱しないのです。つまり断熱と蓄熱は相反するものともいえるかもしれません。

むかし建材の試験炉を福岡の企業の依頼で製造したことがありますが、その時の防火壁の試験炉に使用した断熱材のみで造った試験炉は、バーナーで30分もかからずに900℃に達し、バーナーの火を止めると、あっというまに50℃程度まで下がってしまいました。つまりまったく蓄熱しない、ということですね(こういう建材の壁が商業施設に使用されていますので火事では慌てずに逃げましょう)。

話が長くなりましたが、今回の動画は100V電気炉のお客様への一つのヒントとして、また窯だけではなく釉薬、釉調への意識を持っていただきたいと思って発信しました。再焼成や冷却スピードについては複数の書籍に記載があります。

やきもの作りのレベルが上がれば、作り方や最高温度だけではなく、こうした部分にも目を向けられるといいですね。


アルミ鍋と鋳物鍋みたいな話でした(笑)。

なにかのヒントとして楽しんでいただければと思っております。



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2021年03月20日

コロナですったもんだしたけれど講座発表会開催


おはようございます、イノウエです。

今年度はコロナにより7月スタートで、年末年始も非常事態宣言で欠席も多く、まったく思うような講座はできませんでした。

また毎年のように思い知らされる生涯学習センターの諸問題、講師の指導は無視・スルーする受講生をどうするのか、理念にこだわり厳密にルール化すれば各講座とも受講生の大半は消えてしまうという切実な問題などなど。

15年も関わっているからついつい見えてくるスタッフ側の苦労。
チョコレートでも差し入れしたくなるってもんです。

とはいえ、いつの間にか三月の年度末、昨年は中止された講座発表会を今年度は開催されます。
小さな講座、一地方都市の生涯学習センター数十の講座の共同発表という小規模なものですが、毎年うれしく思っています。

ある意味、ここでの15年間に起こったことしか陶芸教育の現場は知らないともいえるのですが、それをYou Tubeで発信して全国の人が反応したり笑ってくれたりしたのですから、どこも似たようなものだろうと思います。

最近は講師のやる気が停滞しているからか(笑)、受講生のレベルも頭打ち気味かも。

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「大野城まどかぴあ」でやってマス。



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2021年03月19日

焼成中のガス炉本体の表面温度



【焼成中のガス炉本体の表面温度】

先日お問い合わせがあったので、過去データを引っ張り出して確認しました。
ガス炉をご使用の方の参考になれば幸いです。

測定は赤外線温度計によるものです。

◆本焼き還元焼成時 1160℃の時のデータ

大沢ガス炉商会製 0.2㎥ 壁厚180ミリ 台車なし

扉表面 53℃
本体横中央部 70℃
横バーナー式のバーナー付近 92℃
煙道後部 57℃

エントツ部(窯本体から約1m上で)93℃

※ エントツは自社製造 Φ170 厚み1.6ミリ+アルマイトメッキ
※ 1mでこの温度ですからさらに先の温度は下がるはずです


エントツが赤くなっている、壁や屋根のエントツ取り出し口が変色している、焦げている、は明らかな焼成方法の誤りです。 特に酸化焼成においてエントツに熱を逃しすぎていると異常な高温になる恐れがあります。
また、それだけ熱が逃げていればガス代もロスしていることになります。

適正な焼成方法は各メーカーが指導しているはずです。

またわたしの拙いガス窯の発信でもご理解いただけると思います。

安全第一で焼成していきましょう。

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2021年03月09日

道具を自作する必要性についての考察


いつかこの話を書いたほうがいいのかなぁと思っていましたが、とうとう知人同士のネタが交錯したのを見て書いておこうと思います。

(また呑むばい!)

今日の記事はあくまで一つの考察と捉えていただければと考えています。

イノウエは所詮この程度までしか考えていないのか、と読んで笑っていただき、アナタの深い考察と作陶の参考にしていただきたいと思います。そしてそれがワタシの発信の基本ポリシーです。


「道具は自作するものだ」などと言われたことがある方も多いと思いますし、自作した経験がある方も多いでしょう。訓練校ではヘラやコテ、トンボなど自作させられます。カンナも帯鉄から作らされます。


これはプロになること前提の訓練カリキュラムですから、器形に合わせて自作するためでしょう。また他の教育の現場においても先に道具作りがあることもよく見られます。


わたしの週イチの講師業も14年目?ぐらいになりますが、アマチュアの男性は本当に細々した道具が好きす。よく作っているし、買っています。

講座中はウロウロしてくっちゃべって全然作陶しないのに、デカイ道具箱に道具を満載して講座に来る方が多かったものです。いまでも受講生もそういうタイプが多いように感じますし、講師も道具好き男子ではあります。


まぁ道具を最小限にするべき敵地潜入においても空挺部隊は一人60キロぐらい持ってパラシュート降下するので、日の本のオノコの道具好きはイタシカタナシなのやもしれませぬ。


しかしこの動画のような発信に孕む問題はというと、受け取り手のレベルを選べないということになるのではないでしょうか。削りへの意識や自作の意味を取り違える可能性は非常に高いと思います。

また本人が本家本元の動画を観ていないのがよくわかります。
「よくわからないけど」と本人も言っていますから。


だから尚の事この発信の目的がボケまくっている気がこのオジサンにはするのです。

もちろん視聴者さんからのコメントに応えてのことですし、本人も新しいチャレンジが出来て楽しんでいるようですので全然アリです。彼が相変わらずのナイスガイなのはかわりません(ハイボール!)

ただ本来の道具がそれじゃないといけないのよ、という意義は完全に薄まってしまい、元が何味だったのかもわからなくなっている気がするのはワタシだけでしょうか。

キツい言い方を学籍番号90AAの先輩がするとすれば、安いクロスバイクに一点だけレースパーツを付けているような、丸善に檸檬じゃなくてブックオフにオレンジを置いてくるような、規定外のリングでダンクシュートしたと言っているような、なんとも言えない中途半端な愛好家を量産しそうな危うさ感じています。

先に道具ありきか、ゴールを設定しているのか。


強えぇからと44マグナムを購入しても護身用にならないし、枕の下に置いたら寝れたもんじゃないということダス。

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「うっかりSK6aだかSK7だか忘れちまってなぁ」


むかしゴローさん(雑誌じゃないヨ)が、陶磁郎のDVDかなにかで、ハマグリの貝殻をロクロのコテに用いているのを紹介されたことがありました。なるほどねとわたしは思っていましたが(このなるほどを説明するとこの記事の倍になる)、翌週のわたしの講座でもうハマグリを持ってきている人がいたのには、苦笑を通り越して発信の恐ろしさをマジマジと思い知らされました。


丁稚奉公からスタートして初めてロクロに触って、職人として周囲と張り合い、やがては頂点を極め、なんやかんや、すったもんだあってハマグリに行き着いたゴリゴリの作家と、DVDで観ただけの受講生ではハマグリの意味が違いすぎるということです(蛤御門の変1864年)


土練機など使わないあの土で、電動ではないあのロクロで、手作りの竹のカンナで、あの窯で焼成する、ということがシッカリとつながっていないと本来は意味がないと思うのです。


五十路のオヤジは相変わらずの嫌味な物言いですが、やるな、自作するな、という意味ではないですよ。やると面白いのは間違いないでしょうし。

別に格好から入っていいと思いますし、そうあるべきでもあります。


言っておきますが、わたしだって同じようなことをしてきました。


牛ヘラ買ってみたのもそうだし、未だに手付かずの絵具があったり原料が積読状態になっていたりします。それでも自分が行う発信の基準は基本的なこと、視聴者がなるべく上達するようにと願っていて、根本や根幹を伝えたいと考えています。


発信の受け取り手が自己満になってはいけないということです。

趣味だから自己マンでいいのだけれども、厳密にはちょっと違う。


太い粘土の紐を作務衣の肩に担いで紐作りする、なんて写真でも見たのでしょう、やっぱりその真似をする受講生もいましたね。穴窯の作家が1300℃の窯の中から鉄の棒で真っ赤な花器を引き出し、夜空のもとで逆さまに掲げて花器の中に溜まった真っ赤な熾を撒き散らす(やっぱり作務衣)。それをテレビで観ていきなり穴窯を造ったひともいました(中部地方)

それはそれでいい。

本人も周囲も幸せでした。


で、その先は?ということです。



われわれ男子は、芸術だと言われたり自分で言ったりするけれども、ちょっとフシダラな心でヌードを見てしまうものです。だからマネとルノワールとサンタフェは少し大人になってからのほうがいいのです(なんのこっちゃ)。ヌードの向こうにあるモノに気が付かないからです。


そして道具を自作する意味はどこまであるのか。


スタイルによるとは思いますが、電動ロクロで粘土は購入なんて方が多いわけですし、わたしは普通に手に入る道具を、チマチマと自作する意味はあまり無いようにも思います。トンボとコテ、ヘラはどうしても自作になることが多いでしょう。暇つぶしというのはわかるけど。


コテやヘラなどどうしようもないものを除いて、なるべくプロの作家はプロの道具を使ってほしいとわたし個人は考えています。一般の方もガンガン買い物して陶芸関連の経済を回していかないと、めぐりめぐっていつか自分たちが困る気がするのです。また「オレは道具を作れるぜ自慢」だとすればそれこそ意味はなく、仮にプロなら、イケてる男子なら、作れて当たり前です。


本来のやきもの屋というのは窯から全部自作することが出来なければなりません。
自作までいかなくても古い方は、窯の設計が出来たり築炉屋に細かい注文をつけることが出来たものです。わたしも過去メーカー時代にそういうお客様の窯を造ったことがあります。何故そのような仕様にするのか、直接お話を聞かせてもらったこともあります。

そういう方が講師や技術指導にあたったよき時代もあったでしょう。

今はどうでしょうか。
窯の設計図よこせというセンパイならいるみたいですけど(笑)。



小道具よりも本気で自作すべきは土練り台という気もしますね。



電動ロクロは新品買うけど窯は中古を探し回るのだけはいただけない(笑)。





さぁ買い物しよう。






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2021年03月07日

ロクロって楽しいな!


先日仕事で有田のお客様の所へ伺い、初めて磁器土の土練りとロクロを体験させていただきました。
Aさん本当にありがとうございました。

いやぁ〜全然違うし、出来ない(笑)。


でも出来ないってこんなに楽しいんですね。



土練り。

これ絶対おぼえるのに時間がかかるヤツ。

お客様の「磁器の土の正しい土練りを動画で観たことはほとんど無い」というオフレコ発言も刺さりました。実際菊練りでもそれに近い状態でしたしね昔は。

この練り方は菊練りとも全然ちがいますし、多分習得にこれこそ三年ぐらいかかるのかもしれませんね。全行程を説明して実際に発信しているのはホント、この動画と以前の吉田さんの程度ではないでしょうか。

まぁ土練りについてはその人が土を練っている台とか見ると如実にレベルが現れていますね。

あ、わたしは200回も土を練ったことはないとハッキリと申しておきます。
記憶にございません!(笑)


どちらかというとやりたくない仕事です。



そしてロクロ挽きと牛ヘラ。

牛ヘラは種類がいっぱいあるって言われても「形はぜんぜん変わんねぇじゃん!」(暴言)なんて思っておりましたが使えばわかる大違いでした。

逆に友人吉田さんが道具の数を絞るのもよく理解できましたし、こうした道具にこだわる轆轤師さんたちの気持ちもよくわかりました。

こうした仕事や蹴ロクロを体験してからの道具の自作とかはありかとも思いますが、見様見真似で自作するのは百害あって一利なしですし、われわれプロ筋の人間はガンガンいろいろなものを買い物して業界を回していくべきでしょう。

実際に自作すると購入価格以上のコストがかかっている(断言できる)し、クオリティは本モノに絶対に負けるものです。

ちなみにこのロクロを造りたいという方がいらっしゃったら、ご連絡ください。
その筋を紹介できると思います。

本当に今回は勉強にもなり、初心を思い出す良い経験でした。



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2021年02月20日

独立を目指す人におきるササヤカな奇跡


昨夜テレビ東京系列で「たけしのニッポンのミカタ」の放送がありました。
そこでわたしが大変お世話になっている先輩の志村正之さんが紹介されました。

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この一年ぐらいでしょうか?
やたらとテレビに出ているイメージがある志村さん。

なぎら健壱さんの旅番組とか所ジョージさんのやつとか、今度はたけしさんに国分太一さん。
しかも一回見たら忘れない作品とキャラクターですから、さらに大化けする恐れがある志村さんです。

この番組中の窯焚きに参加する予定でしたが非常事態宣言下で遠慮してしまいましたが、行けばよかった(泣)。

しかしこの番組で改造された窯の中も映りましたし、ヤザワの兄貴の後頭部も映ったのでよしとしましょう。

わたしが志村さんに初めてお会いしたのは築炉メーカーを退職した次の週。
いきなり小川さんに連れられて窯焚きに参加させてもらったのです。

あれからいろいろな窯焚きや電話でもいつも(今でも)相談にのっていただき、大変お世話になっております。

もしあのとき退職してボ〜っとしていたら挫けていたかもしれないワタシの弱腰は、志村さんの窯と松田山で昇華されたと思っています。

実は昨日は別のお客様(これからお客様になる方かな)から嬉しいご連絡やご訪問を受けました。

一人の方は設備投資のための資金の目処がついたという連絡、そしてもう一方は仕事場が決まって窯の相談に来られたという、どちらもプロの方です。

詳細はそれぞれのお仕事にかかわることですので伏せますが、恥ずかしながらイノウエを例に、独立や事業拡張などでアナタにおきるであろう、ちょっとしたミラクルのことをお話しましょう。

ワタシの瀬戸10年間で人脈が爆発的に広がったのは9年目頃です。
もし3年で辞めていればなにも起きなかったでしょう。
梶田絵具店で働く機会をいただくこともなかったはずです。

作品上の師匠にも窯の修理で出会いました。
即呑みに連れて行かれました(笑)。

わたしの家のガス窯はその方を経由して譲っていただいたものです。
謝礼金は気持ちをお支払いしましたが、まぁタダです。
「お前ならきちんとこの窯を直して使いこなすだろう」と紹介してくださったのです。

次に窯を愛知県から福岡県まで運搬しなければなりませんでした。
当時まだ福岡県に戻ったばかり、いくら地元とはいえトラックのレンタル業者はまったく知らず、トラックメーカー勤務の友人に聞こうと思って電話すると、「ウチにあるから使いぃよ」と、新車の代車の4tユニック車を正規の手続きをとって貸してくれました。

無料です。


このトラックで窯を運びました。
高速料金とガソリン代、先輩二人で窯の搬入ができました。
持つべきものは幼馴染と先輩です。

その後も、志村さんたちと関わる窯焚きの仕事先が偶然知らずに師匠の修行先だったり、電気工事士の免許を取得しようとあがいていた際に生涯学習センターの課長に来れれた方が工業高校電気科定年退職したばかりの電気の先生だったり。本当にいろいろと不思議なことが起こりました。

別に特定の信仰をもっているわけではありませんが、こんなことが起きるとき、わたしは自分が正しい方向を向いているんだなと知ることができます(向いているだけで進んでいるとは思わないのがポイント)


やきものの神さまありがとうございます。




家賃がタダの家を紹介された

伝言ゲームのように人が繋がりだす


突然ご懐妊


軽トラをもらう


思いもかけない人から焼酎が6本届く


馬鹿(わたし)がフェリーに乗ってやってくる


使っていない電気炉をもらう


牧野組合が土地使用を許可してくれる…





そんなことがアナタの身に起こりだしたら。











きっとアナタは正しい方向を向いている。




posted by inoueseiji at 07:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | イノウエセイジの頭の中

2021年02月19日

道具に頼る年齢になったと思うこの頃


これまで散々ディスったお詫びではないけれど、先日、日本電産シンポの卓上スラブローラーTSR型を購入しました。

う〜ん名前がズズキのオフ車っぽい。
(TSもDRも乗ってたよ)

購入したのはねんどやさん.comこと山内陶料さんから。

(ホームページにないものでも相談すると取り扱いされていますよ。)

とりあえず組み立てて軽く使用してみただけですが、うん、いいです。

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市の生涯学習センターの講座には丸いハンドルを回すタイプのテーブル型のものがあり、それをよく使用される受講生もいます。

わたしの講座では家庭での作陶のための基礎講座なので、授業としてそのタタラマシーンの使用方法を説明することはありません。そんな大型で高価な道具を購入する人はごくごく一部であり、しっぴき一本でタタラを作れなければ機械を導入するのは時期尚早というものでしょう。

わたしにはバンダイ公認を取るほどのガンプラモデラーの友人がいます。
3Dデータでキットモデルの金型の設計なども行っていたこともあるのですが、彼の名言。

「実物モデルを作れないヤツに3Dデータは作れない」

とのことです。

これはまさに!であって、絵がかけるからマックやアイパッドが便利なのであり、アイパッドを購入したからといって絵がかけるわけではありませんよね。Corei9のパソコンを購入しても頭が良くならないのと同じです(笑)。

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というわけで脱線が大きくなりましたが、この卓上型スラブローラーのレビュー動画を近々撮影しようかと画策しておりますが、小忙しい中最近のこと、はたしていつできることでしょう。

ただ先に言えることとしては、これは買いかなと思います。

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もっと様々なことをしていかなければ厳密なレビューは出来ないとは思いますが、開封してすぐに思ったダメポイントは「ハンドル取り付けのためのアーレンキーが付属していない」ということですね。

写真はわたしの工具ですが、アーレンキーが必ず各家庭にあるはずもなく、コンセプトとしてアマチュアや家庭での使用、個人作家、小規模作業所向けである商品でしょうから、一度組み立てて終わりの人ばかりではないはずです。

これは付属しておくべきではないでしょうか。
(たまたまこのロットがそうだった可能性も否定できませんが)

卓上型で必要なときにだけ組み立てるということでしょうから、しっかりとした付属の工具は必須でしょう。

ただタタラマシーンとしては後発のモデルでもあり、構造や価格は納得できるものだと思いました。使用についてのコツはあると思いますし、すぐに改善した点もありました。このあたりについては頑張ってい動画にしてみたいと思います。


posted by inoueseiji at 07:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | イノウエセイジの頭の中