お疲れさまです、イノウエです。
いつの間にか7月になっておりますね。
さてさて。
陶芸について発信する人が増えたのはいいことだけれども、ふんわりした内容も増えました。
発信を見て、すぐになんでも真に受けてやったり買ったりする人がいるものなんです。
発信には責任が伴うとわたしは相変わらず思っておりますヨ。
撥水剤を自作して失敗している暇があったら、昔の人がどのような方法をとっていたのかを調べれば簡単に同じような効果を得るものがあります。字ばっかりの専門書を読みましょう。
それから相変わらず「窯を造ったことがない」「人生で2,3基しかさわったことがない」方の偏った発信で様々な迷惑をアチコチが被っているようです。
製造メーカーもその発信は確認しているとのことです。
自称プロが下手なロクロを発信するのはなんの迷惑にもなりません。
そのほうが初心者はわかりやすいし、とっつきやすいでしょう。
しかし、窯での適当な発信は多くの製造メーカーとその社員、取り扱い業者、そしてなにより窯の購入を考えている熱心な方々に迷惑をかけています。もしかしたら将来の大作家の第一歩を潰しているかもしれないんです。
代表してはっきり言います。
迷惑です。
もう一回言います。
迷惑です。
いいですか。
生徒が窯を買うことをほとんどの陶芸教室の講師は面白くは思いません。
これは購入を考える人が知っておくべき事実です。
窯の購入を考えていらっしゃる方。
鍛冶屋の職人にスパナとか脚立とかを投げつけられながら窯造りを覚えて、ガス窯は数え切れないほど、それ以外にも電気炉から薪窯まで仕事で製造し、窯業や電気の国家資格まで取得した人間の窯についての発信と、作家にもなりきれない陶芸教室講師のわずかな経験による窯にかんする発信を同じレベルで受け止めてどうするんですか(笑)。
窯に関わる仕事なんてしたこともないし、そもそも窯を売ったこともない人の窯に関する発信を信じることはできません。
動画というメディアは強い。だからみんなそれを利用して発信しているんです。
なぜなら画面に移るものを批判的に捉える訓練をわれわれは受けていない。無意識にテレビ番組と同じように受け止めてしまっているのです。
自称プロという大先生の、使ったことも造ったこともない窯の選び方を信じるのは勝手ですが、それって行ったこともない人間の「北海道ってこんな所!」っていう動画発信を真に受けて信じるのと同じことです。
自称プロ職人作家大先生は窯選びの発信なんかもしているようですが、
だったらなんでその窯選ぶかなぁ(笑)。
二つも購入しているのならよっぽどいい窯なんでしょうね。
窯の選び方というならば、燃料の種類の前に伝えるべきことがあります。
それを言えないから燃料の種類で分類しているんです。
窯を造ったりしたことがないと、どうしてもそうなってしまうんです。
窯についてお問い合わせがあった場合、わたしはそこから説明しています。
また100Vの電気炉を購入される方の多くは教室との併用や同時進行、先生や先輩に追いつこうと努力している真面目な方が大変多いのです。教室を見限ってなんて方の方が少数派です。しかし自分が知らないものを生徒が購入することへの危機感から、購入について否定的な発言をしたり止めるように言われたりする先生も少なからず存在します。
先生業、講師業というのは生徒の人生にあらたなチャンスを作ることでしょう。
それを正しく行ってきたから生徒は窯がほしいと思うようになったのではないでしょうか。
そうなった段階で窯を購入する人が増えたら習う人が減るかもしれないと思い立ったということでしょうか。だったらなんのために動画で作り方の発信をしてきたのでしょう。
小さくても自分の窯を手に入れると人生は劇的に動き出します。
それをそこまで発信して教えた側が邪魔するのは良くないとイノウエしぇんしぇ〜は思うばってんが。
posted by inoueseiji at 07:16
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