2023年11月28日

面倒くさいこと

トントントンと立て続けに三本動画をアップしました。

搬入設置工事で必要なユニック車でのクレーン作業。
大きな窯であればクレーン車が来てくれますが玉掛作業者の資格がないと適正な指示をオペレーターに出すことができません。

もちろん、いちいち現場でお互いに資格を確認するようなことはありませんけども。

カリスマ美容師さんに国家資格を確認することがないように、ユニック車に乗って現場にきたオジサンには資格があると思いますし、白衣を着ている人を病院で見れば医療関係者だと思いますよね。

ただし、見学するこちらが資格や免許を持っていて、作業をする人間が持っていないと結構な確率でそれがわかります。
ようするに「あんなことをするなんて、この人は無資格だなぁ〜」と見てわかるということです。

もっと極端なことを言えば「この人はこの仕事に慣れていないな」ということがわかりますし、俺様が人生を懸けているこの仕事をそんなレベルでしか考えていないのかということまで分かります。

無資格で事故ったら窮地に陥るのは作業者本人ですが、資格があっても経験が無いというのはもっと困ります(資格も経験もないなら◯◯ちまえ)。たとえ何年製陶所で働いても、何十年陶芸教室に通っても、バケ学の知識があったとしても、ユニック車を持っている米屋を何人連れてきても、なんの経験もないのであれば窯の設置工事はできません。搬入も搬出も見かねた第三者に手伝ってもらってりゃ世話ないし。


こういう話ってウザいし、読んでいても楽しくもないでしょ?
それは自覚しています。

それでもこれまで何度も何度もこんなネタをしているのは、それだけそういう事例や事故があるということです。

動画でもお話していますが、こうした資格は誰でも取れます。

デスクの片付けのように面倒くさいだけです。

お金と時間もかかります。



それは何のためなのか?

誰のためなのか?


窯のしごとをする(まだしたい?)方はもう一度それを考えてみませんか。
わたしよりもオツムが良い方なら特に。


ご安全に〜。




posted by inoueseiji at 07:50 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月24日

いつ払うのか?後でしょ!【陶芸窯購入】

昨日は久しぶりにちゃんと休日らしいことをしましたイノウエです。

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(これぐらい長いといいなぁ)

「窯のはなし」も一気に3本出しまして、多少イノウエセイジの頭の中は動画制作モードになっています。

以前、簡単な電気炉の作り方をだそうかなと思ってやめたことがあります。
それはプロだと思っていた人でも電気炉についての誤解や危険な感覚があることが複数わかったからで、アマチュアの方はさらに七宝焼の電気炉を改造する相談をしてくる方が何人もいたり、それで十分なんて発言をきいたりもしたからです。

そこに学研の科学のフロクみたいに「電気炉を作ろう」なんて動画でやってしまっては、責任の取れないことがおきるだろうと考えたからでした。

やりたい人は自分で調べて勝手にしてくださ〜い。

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(危険な二人は元気かな?)

ガス窯の搬入方法などについても、自分たちでやりたいんだけど、なんて方から以前質問がありましたが、無資格・未経験での作業の危険性を指摘しただけで実に不愉快な対応をされてしまいました。搬入の様子を紹介した動画はいくつかありますが、動画を観たのに道具や作業工程がわかんなくて質問してくるような方には出来ないのが搬入設置工事です。洒落にならないことになりますヨ。

いろいろな大小のトラブルを確認することが多かった今年、陶芸窯に携わる人間として、お客様になる方々には気持ちよく窯の購入に踏み切ってほしいという思いもありますので、トラブルに合わないように実際の購入や設置工事の流れや段取りは紹介しておこうと思いいたりました。

きっかけはいつもマイナスな出来事ですが、ネガティブ発信気味なオッサンとのマイナス掛け算でプラスに変えていきたいという試みでござんす。

手っ取り早くどこが大切かというと、窯の購入について、いつどのようにお金を払うか、ということです。これを言えば同業他社はオイオイと突っ込むでしょうが、絶対に先に全額を払ってはいけません。

動画でも話していますが、新品の発注であれば個人の方からは前金をいただきます。小型炉を除いて陶芸窯は受注生産だからです。発注してから「やっぱりもう少し大きくできますか?」とか「主人がアカン言うてます〜。ちょっとヤメときますわ」などと言う素っ頓狂な方々がもしかしたら居たのかもしれないし〜、お客様から頂いた前金をそのまま製造メーカーにこちらも前金として送っておけば窯のサイズによっては材料購入の資金繰りがそれなりに助かる場合もあります。大きな窯であれば打ち合わせから設置まで半年以上になることが多いわけで、鋼材や耐火断熱レンガなどの支払いは先にくることになります。これはケースバイケースですが。

中古炉の場合は特に、先に代金を払うとトラブルの元です。
新規製作とは違い、すでに窯はそこにあるわけですから先にお金が必要なわけではありません。業者への支払いは間違いなく仕事を完遂してからでいいのです。なんなら初窯の後でもいいぐらいです。

そんなわけで今後も「窯のはなし」シリーズは続けていきます。



posted by inoueseiji at 07:26 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月23日

勤労感謝の日はだいたい仕事?



久しぶりに「窯のはなし」シリーズの動画です。
結局はなにがしかのトラブルによる相談から発信につながることが多いようです。

相変わらずこうしたネタは全く視聴回数が伸びませんが、意味があることだと思っています。

たくさんの方が陶芸に関する動画や発信をされていることに感謝しかありません。
それによってわたしのような業者や築炉メーカーに仕事が来ているからです。

「〇〇さんの動画を観ていて、イノウエさんの動画を知りました」

「〇〇工房さんの動画で作り方を結構覚えましたので窯を買ってみようと思いました」

そうしたことを伺うたびに、逆にわたしの発信がそうした発信者のお役に立っているのかなと考えてしまいます。

せめてもう少し頻度高く発信していきたいと思います。

もしご要望などがございましたらいつでもご連絡ください。

posted by inoueseiji at 07:16 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月20日

知らないことの怖さ

手伝いの◯屋さんを守りましたイノウエです。

窯などの重量物、搬入と搬出でいえば意外と搬出が難しかったりします。
しかも今回の事案は、搬出する外側が下り坂。さらに道具も間違っているし、足りないし、作業者全員に全く経験が無い。25年以上この業界にいるけれどこんな現場は初めて。

相談をいただいたお客様には、こちらから無償で立ち会いを申し出ておりました。
搬出作業については基本的に手を出さないつもりで。

それでも、ありとあらゆる道具は持参しておりました。
もう誰も事故を起こしてほしくはありませんから。

とはいえ。

結局は見るに見かねて、力持ちのイノウエと、もっと力持ちの友人Mのオッサン二人でパレットトラックの暴走を防ぐために駆け寄ってスクラム体勢。1トンちょっとでこのスロープなら三人でどうにか止まる可能性があるが、手伝いのオジサン一人だと完全に事故になるからだ。

その手伝いのオジサンがパレットトラックを上げすぎているので「レバー握って下げて!」と言ったら、

「え?どうするの?これ初めて使うわ」

とのこと。

オイオイ。

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(パレットトラックがあり得ないんだって)

結果は見ている人が悲鳴を上げる程度のヤバさで止まりました。
誰も怪我してません。

エントツベースも鴨居にぶつかる寸前で指摘して取り外させた。
とにかく見ていてヒヤヒヤした。友人Mはマジで怖かったみたいだ。

こんなことでは搬入はできていたとしても台車付の窯を「設置」できたはずもない。



無事に返品・返金されて良かった良かった?
ここで他の業者の誤りを指摘してルンルンか?




 全然だ。



あれからずっと私はドンヨリして過ごしている。
どうしてこんなことが起こるのか。

窯をなんだと思っているのか。

長い付き合いのMからは帰りの車中で「このお客さんは運がいい。ちゃんとセイちゃんに相談したんだから」と言った。

そうなのか?

窯の購入や業者さん選びに、運の良い悪いがあってもいいのだろうか。




また、搬入設置工事とは別のことだが。

アイボルトが一本だけ途中で折れているということから何が推理できるのか。
そしてなんで両側のステーが曲がっているのか。
扉レンガの傷。

この窯に過去どんなことが起きたのか。
窯の状態を見てなにもわからない人が販売している。

台車の車輪の固着や天井のキャスタブルのコケから、そうとう長い期間、屋外のようなところでブルーシートを掛けていたのだろうか。

そしてそれをそのまま設置するつもりだったのか。




イノウエは、また「窯のはなし」の動画を撮ることにします。

これまで窯の焚き方を伝えてきた。

選び方。

買い方。

窯の運搬や設置方法も伝えてもいいかもしれない。

安全第一。


皆様今日もご安全に。

posted by inoueseiji at 08:47 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月16日

いろいろなKさんに謝らないと


絵具店のKさんと一緒にジョギングして自転車でお散歩する夢で目覚めましたイノウエです。
楽しかったけれど起きたときに感じた寂しさはなんとも切ないものがありました。
(トキちゃんのご飯食べそこねた)

また先日は織部の師匠のKさんから窯焚き中に質問のお電話をいただき、ちょっぴりお役に立ったみたいで嬉しかったのですが、今月開催されている個展にも行けず、完全にY沢の兄貴に持っていかれている感じがやるせない気持ちでいっぱいです。

義理のお父さんもイニシャルがKですが、いっしょに呑むのを楽しみにされているだろうし、わたしもしているけれど、どうにもならない状況に不義理をしている罪悪感を毎日チクチクと感じています。

取引先のK栄D気炉S作所さんにも行く行く言っておきながらもう霜月の後半です。
あとお世話になっている所はKじゃないところもたくさんあるわけで、気持ちだけは阿倍仲麻呂ぐらい瀬戸方面を思っているんですがねぇ。

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(味噌煮込み食べたかぁ)

瀬戸に行く行く詐欺を働いて早半年、今年はちょっといろいろとあり過ぎて、しかも全部動画とかブログには出せないヤツばっかりで。でも意識を変えてみれば、誰も怪我していないし、改善されていますし、雨降って地固まる的なこともいくつもありましたし、それはそれでアリかもしれない、とも思うのですが、それはあくまでもこちらサイドの感想。

お客様側では迷惑を受けてしまったり、困ってしまった方もあったのは事実でもあり、多少なりとも自分が関わったり相談を受けたりしたわけですから、今後とも誠心誠意サポートをしていきたいと決意を新たにしております。

おそらく12月になれば、なんて考えますが、来月になればというセリフを7月ぐらいから言っていますから、信用しないほうが良いでしょう。


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(これはイメージ画像)

この歳になればしみじみと思います。
仕事をする際には


 安全第一


それからやきもの屋ですから

 一 土
 二 窯
 三 細工

(地域によっては一窯二土になる)


そしてわたしは

 窯に嘘をつかないこと

を大切にしています。
posted by inoueseiji at 06:48 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月10日

テレビに出ると大体ヤバい状況

今シーズンのすき焼きはまだですイノウエです。

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今朝のNHK、萬古焼でペタライトが足りないというニュースがありました。
その報道で初めて知ったことですが、ジンバブエの鉱山でペタライトを採掘しているのは一か所だけで、すでに中国資本によって買収されているということです。ペタライトは葉長石(Li2O・ Al2O3・8SiO2)、リチウムを含んでいるので電気自動車のバッテリーに欠かせないんですって!


所有権のある中国側との交渉で提示されている価格は現在の7〜8倍。
もう土鍋は贅沢品になりますな。

山内陶料さん(ねんどやさん.com)をみてもずっと耐熱土はSOLD OUTの状態。

いまさらだけど、鉱山が一か所なら、なんで日本が買い取らなかったのか。工業的にも重要な原料、別に土鍋のために存在している鉱山じゃないんだから国が動かなかったのかということだね。

福岡県でも、むかし陸軍が採掘していた場所があるけれども、ジンバブエ一国ではなく他の産地も同時に使用していれば良かったのかもしれない。もちろんこれは素人考えで採算がいちばん合っていてのがジンバブエだったのだろう。パワーストーンじゃなくて原料として必要なんだから。

土鍋の製造側にしても、いざ入手困難となってから代替原料を模索したり、調合を変えたりしても、間に合うのか。
そもそもその予算はちゃんと確保できているのだろうか。やる気のあるどこかの一人だけとかになっていないか、国や県や試験場なんかはどこまでかかわっているのだろうか。

多分微妙なのかもしれない。



似たような話。


以前紹介した波佐見の道具店さんでも、御本人が引退宣言をしてようやく「それは困ります」と組合なんかが言ってくる。じゃあまだ一、二年は仕事するかとなったそうだが、困ればいいんだ、そうすれば自分たちでやれるようになる、というようなニュアンスのことを御本人はおっしゃっていた。この方が廃業すれば困ってしまうなんてこと、ちょっと考えればわかったんじゃないのかなぁ。有田だ波佐見だと張り合っているわりにはその道具店に頼り切っている人がわんさといるってことなんでしょ?





また、とある産地で原料を採掘している鉱山でも「もう採算が取れないので廃業したい」と経営者が言えば「この原料がなければこの産地はなりたたない」となる。「では申し訳ないが値上げさせてほしい」とお願いすれば「値上げはもっと困る」となる。

じゃあどうするのって話ですよ。

瀬戸だって藤井聡太とかにうつつを抜かしている場合じゃない。
なんにも瀬戸に金は落ちないだろうに(とばっちり受けてマス)

窯元や製陶所だけではない。原料関係や道具関連でも跡取りがない所はたくさんある。
まぁ跡取りがいればいいというものでもないけれど。


ここからは私見・私論。

これまでの経験から、感覚的に言えることは産地や産業がテレビに出ると大体手遅れの状況になっている。
極論でエビデンスないんで、まぁ少なくともやきものがらみは、ってことにしておこうか。

2000年頃はやたらと瀬戸が出てたよ。テレQ系のビジネス番組なんかにもよく出たよね。それから数年後は有田がよく出てた。最後の輝きなのか、ようやくプレスリリースを思いつくのか、微妙なランクの女優さんが旅番組で来たりしますが、だいたいテレビに出る頃にはもう手遅れになっているように感じる。

テレビに出てV字回復するのは個人の飲食店ぐらいでしょうか。それでも急に増えた客数を捌けないから結局悪評が出てやがて沈静化してしまうことが多いように感じます。みなさんはどう思われるかな。


10年後とか考えておかなければ、どんどん原料は枯渇したり入手できなくなったりする。
コロナになって外国製の絵具が手に入らないとか騒いだ人いましたよね。なんとかカオリンが手に入らないとか、〇〇長石が無いとか。そりゃネットで顔も見えないところで買ってる時点でそういう覚悟しておかないとさ。いいと思ったらガッツリ量も確保しとこうよ。どうせ天然原料だから掘る場所で変わっていくんだし。製造メーカーが突然廃業したり倒産したりすることもある。

原料がないなんて作家サイドに関してはけっこうみっともない話だとわたしは思うけれどな。

以前炭バリが手に入らないでワチャワチャしたけど、あれは毒劇物取扱を持っていないところがモグリで販売していたのをソっとやめただけだったみたいじゃない?けれど今回のペタライトは鉱山を押さえられてしまったんだからもうどうしようもない気がする。その用途も今をときめく電気自動車のバッテリーですがな。土鍋?知るかい!と言われるんじゃないかな。



これは本当に厳しいと思う。


これからこういうことがちょくちょくあるでしょう。というかこれまでもあっただろう。
だから原料や絵具、これだと思ったらある程度の量を確保しておきたい。
いらなくなったらあげたり売ったりできるだろうし。

ゼーゲルコーンの例もある。いつでも手に入るけれど価格が倍になるものも出てくるでしょう。
電気炉や土練機もどんどん値上がりしている。

イノウエの日当はいまのところ上がっていないがどうなるかわかりません。
下がったりして笑。

posted by inoueseiji at 08:18 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月07日

Everything's Gonna Be All right【まぁ〜だ、どげんでんなりますばい】

自分のこれまでを振り返ると全ての出来事はそれなりに必然性があったように思えます。

だから逆境にある人やいま苦しいところにいるお客さんに、自分の実体験を通じて明るい未来が待っていまずぜ、と励ますことが出来る。

だが、よくネガティブな発言、発信を怒られる。
日生学園OBと電通の方に言われるので間違いない。

そういう性格なんだと思う。気をつけているけれど暗い面を見がちなのかもしれない。
これまでの人生経験も影響しているのかもしれない。とても人に言えないようなことがいろいろとあったし。

それでも自分の人生と、自分がかかわるこの業界については、明るい未来を信じている。
きっと良くなるんですよ。


とはいえこれまで、なんでそんな窯を買ってしまったんだ、どうしてこんな工事をしているんだ、といろいろな場所で嘆いてきた。えげつない現場も知っています。

きっとそういう嘆きにもなにかの意味や良い面があるのだと思う。

どっかのアホなオジサンはじゃあ発信しようと考えるようになって、山のようにテキストを書いた。メルマガは380本ぐらい書いたが誰も読まなかったに近い。だがこのときの言語化が動画発信につながったし、それに影響をされた絵具店の店長も発信しちゃったりしたのかもしれない。それによってこの業界でお客様になる人たちは、窯や原料や業者への意識が変わっていっただろうし、自分のモノづくりへの意識を変えた人もいるだろう。

何よりもそれによって出会えた方々が我々にはたくさんできた。残念ながらビジネスとしてはつながることはなかった作家さんたちも多いが、そういう作家さんから何人ものお客様を紹介してもらった。人知れずわたしを推してくださった方もいる。

自分のまわりだけは5ミリぐらい良い方向に動いたかもしれない。
あとはみんなで業界を5ミリぐらい動かすのみです。回りはじめればあとは早いはずだ。

そしてまた、大きなものから小さなものまで、お客様の窯と設備に起きたトラブルは、結果としてわたしやかかわる業者とお客様自身を成長させてくれたとも思う。熱電対や温度計のこと、電気工事のこと、雨漏りのことや、使われている部材のことなどを、わたしが深く知るようになったきっかけはすべて何某かのトラブルだったと記憶している。

いま陶芸窯の取扱業者になりたいという方がいれば、それは業界にとって大きなプラスであり、喜ばしいことだと思う。情報を発信してきた甲斐があるってものだろう。

ただ、決して安全を犠牲にしてはいけないし、何よりもお客様を不安にさせてはいけない。
それを防ぐには自分がお金を出す立場だったら、というシンプルな考え方をするだけでいいと思う。

経営者に必要なのは愛と勇気と想像力でしょうぜ。



うっとおしいアホなオジサンから面倒くさいメールがきたことが、いつか御社の明るい未来につながったらいいと思う。







posted by inoueseiji at 07:11 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月06日

誰にでも初めてはありますが【窯の設置工事】

ざ〜っす。

え〜またいつものノリの記事です。
特定の一人に向けたアレなヤツ。
月曜日の朝から読まないほうがいいヤツね。

はい〜。

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(雨ん日と月曜はいっつもガックリくるっちゃん)

この2ヶ月半の間に、地元のある業者のお客様二人からウチに相談の電話がありました。
どちらの方も、わたしにセカンドオピニオンをいただきたいということでしたが料金はいただいておりません。
同一事業所の顧客から、こんな頻度で複数の相談を受けたのは初めてで、これは異常です。

一件は製造メーカーへ直接依頼するようにお伝えし、一件はわたしのお客様の近くの方だったので現場も拝見しました。
どちらもちょっと詳細は書けませんが、明らかに経験の無い方の中途半端な作業。詳細はアレですが設置はアレがアレした風でした。

吸った揉んだじゃなくてスッタモンダがあって、その後メールでその業者さんと連絡は取れましたが、昨年に事業継承したばかりなのはいいとしても、陶磁器業界にいたわけでも、ましてや築炉の現場などは知らない方だということが判明。定年後にこの陶芸材料の仕事をされることにしたようです。

とはいえ、わたしは別にそれが問題だとは思いません。
そういう意地悪を言いたいわけではありません。
問題は取り組み方なのではないかと思います。


わたしにだって初めてはありました。今でもあります。でも窯はなぁ。
問題はその方がなぜか「初めてだけど、台車とエントツのある窯の設置工事ぐらい出来るだろう」と思っていたこと、もしくは思い込もうとしたこと、です。



無理です。



わたしが窯の設置工事で「1トン?軽いねぇ。」とか「こんなの段差のうちに入らへんもんで」とか瀬戸弁で言えるようになるには、やっぱり二、三年はかかりました。そしてその間は一番ペーペーのパープー社員として出来る人たちのサポートをしながら見て盗んできたわけですし、独立後は自分が責任者として安全には留意してきました。


その業者さんは最後のメールに「誰にでも初めてがありますから」と送ってきましたが、その初めてをお客様の窯と現場でやっちゃダメじゃない?それによってトヨタカローラのお客様が二人も、意を決してスズキ自販に電話する状況になったわけです。

「はい〜DRとRMXのスズキ自販二輪オフロード部門ですが〜」

「スイマセン!そちらで中古のトヨタ車は修理できますか?(泣)」

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(なんでも出来るのがデュアルパーパスモデル:乗ってたなぁ)

そもそもお客様が業者の経歴を聞くことはありません。
こんな特殊な業界ですから看板上げていればプロだと思うものです。
ふつうの人間が弁護士の良し悪しを選べないように、陶芸窯の取扱業者の良し悪しなんて選べないんです。
※ だからこのオジサンはグダグダと発信しているんですね。

まぁ未経験ならば現場は経験値を上げる場所には違いないでしょう。
けれども、自分が作業責任者なのに未経験というのは危険すぎます。経験が無いのであれば取引先のメーカーの設置工事に手伝いとして何度か関わって作業するとか、最初の数回は工事に立ち会ってもらうとか、窯の設置工事はどういう段取りでどんな作業を行うのかを、そのゴールと正解を知ってから取り組んでいただきたいと思います。



搬出作業はどうかご安全に。ヘルメットも被りましょう。
そして経験のある人と一緒に作業することを強くお勧めします。





経験がないということはちょっと羨ましいけどね。

posted by inoueseiji at 08:43 | イノウエセイジの頭の中

2023年11月03日

文化の日

同業他社の方に経験豊富ですねと褒められてちょっとうれしいイノウエです。
それほどでもありませんヨ!


さて、今日は文化の日。

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恒例になったNPO法人でのロクロの指導に行ってきます。
(その節は共栄電気炉さん村上金物店さんありがとうございました!)


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(まだまだ溶接の方が上手デス)




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こちらはNPO法人代表、広島大学の衞藤先生の書籍です。



夕方は友人と彼の息子と隠れ家にて。
今日は良い日になりますよ。

皆さまもどうぞ文化的な一日をお過ごしください。



posted by inoueseiji at 07:32 | イノウエセイジの頭の中

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