2022年04月14日

サイズは難しいですね

わたしの作品上の師匠であるKさんは、いきなり1㎥を設置してスタートされました。
いまもその窯は元気に稼働しておりますし、そのサイズだったから出来た作品もたくさんあったようです。

とはいえ、単純に計算すれば炉内の有効寸法が1×1×1メートルのガス窯、実際には幅が約2メートル、奥行きも2.5メートル、高さも2メートルほどあり、台車式のシャトルキルンです。その設置場所のイメージとしてはまぁまぁのサイズのトラックを駐車できる程度の広さが必要になります。

焼成時間もそれなりに長くなり、燃料費や窯詰めまでの仕事量やリスクも大きくなっていきます。この窯で一窯パァとかあったそうですから(笑)。




40年以上前であれば、そこまでアマチュア向けのガス窯はなかったというか、工業炉をメインにしている製造メーカーだっとすれば、感覚として1㎥は小さいというのもあった時代です。

サイズによるマウンティングもあったし、わたしもそういうことを言われたことがあります。
まぁ窯造れないヤツがいくらほざいてもなんとも思いませんが、いい気持ちはしませんよね。

これからという方に申し上げたいのは、窯のサイズで無理をしない、できるところからスタート、で良いということです。

以前、梶田絵具点の梶田さんも100Vの電気炉で二年頑張ればそいつは大きく進化する、みたいなことを言われていましたが、まったくその通りだとわたしも思います。

サイズで無理をせず、いつでも焼成できるというスタンスをもっておくことが、結果として早道だと思います。

無理をしてでっかい窯にして年に二回しか焼成しないよりは、毎週実験的な焼成を小型炉でしている人のほうがレベルは上がり、プロにもなれる可能性が上がります。


大切なのは焼成することですね。
なんて、一番焼成していないワタシが言ってるんですが。


posted by inoueseiji at 05:03 | イノウエセイジの頭の中