2023年02月28日

48.6Φのポンスを自作 


電気工事も延々と続いております(だからどこの?)
今回は半日しか時間が取れないということで、ずっと気になっていたアース工事をすることに。

アース工事にはいくつか種類があり、普通はD種接地工事をおこないます。
ロクロも電気炉もこれでオッケー。300V以下の機器ってやつね。

アース棒は地表から75センチ以上の深さに打ち込むことが決まっておりますが、75センチを掘るのは想像通り大変でございます。イノウエもこれまで大変な思いをしてまいりました。

そこで。

今回は陶磁器科職業訓練指導員の資格と窯作りの経験を活かして(まったく無関係)、ポンスを自作することにしました。

それがコレ。


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よくお庭に転がっている単管パイプの切れっ端、その先端をグラインダーで加工してみました。
ポンスの口先もいろいろな形がありますが、表千家としてはこちらの形状がお約束(ウソ)


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美しいカーブに仕上げます。
パイプの側面に四角い穴を開けておきます。これは先端につまった土を掻き落とすため。
そしてこれを地面に突き立ててグリグリするための取手もクランプで取り付けます。


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15分程度で求める深さになりました。
取手を持って、体重をかけながらグリグリするとどんどん掘れます。
少し掘れたら抜き出して詰まった土を取り除くようにすること。


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配線をしたアース棒を入れて、さらに棒などを当ててハンマーでしっかりと打ち込みます。
これで規定の75センチ以上の十分な深さに施工できました。

一度測定器を使ってD種接地工事の100Ω以下になっているか確認しますが、そうは問屋が卸さないのがアース工事。

ある条件を満たした漏電遮断器を用いれば500Ω以下でも良いのですが、もう少し良い数値にしたい。



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2本目を打ちます。
これも施工条件があり、すぐ隣には打てません。


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測定は打ち込んだアース、そこから5〜10メートルに接地極を打ち、さらにそこから5〜10メートルに次の接地極を打ちます。そして測定ボタンをポチッと押して印加すると測定できます。


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う〜ん。まだかぁ。
あと少しだが漏電遮断器併用での500Ω以下は完全にクリア。

今回はいいってことにする?



まぁ一番いけないのは全くアースをしないことです。

これも昔ベテランの電工さんに聞いたことがありますが、何もしないよりはアース棒の頭が見えているような状態でも何かアースをしておくほうがよっぽどマシ、ということです。

ビリっとなったら手を離せばいいって?あ〜ガチで感電すると手を離すこともできなくなります
(跳び蹴りで助けましょう)

普通は接地抵抗計なんて持っていないでしょうから、なるべく深くに打ち込んでおく、ということを覚えておきましょう。


そうそう、この単管ポンスはマジで便利ですので、単管パイプでなにか工作する方はオススメ!


村上金物店には売ってないぞ〜。
https://ceramictools.shop/

posted by inoueseiji at 07:55 | イノウエセイジの頭の中

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