2025年02月11日

副業陶芸家の可能性を考える

先日ニュースで偶然見た副業寿司職人のネタ。

(それはいいけどヒゲは剃ってほしい)

◯リエモンではないけれど、たまにある”修行はいらない”系の話かと色眼鏡をかけて見ておりましたが。

サポートしているのは30代のガチ職人、仕込みはガチ職人がすべて行う。そして副業寿司職人たちは握りに特化して訓練されているというのに非常に納得したのであります。

マグロを延々と200貫握り続けるなんて逆に普通の寿司職人でも体験する機会は少ないのかもしれません。お店の規模にもよるでしょうけれども。


まぁたしかに回転寿司店の裏側なんてこんな感じというか、もっとシステマチックになっているんでしょうけども。

副業寿司職人ができるかどうかは、ようするに寿司職人の技術的なキモは何か?ということを見極めることにもなる。

そして、それを抽出してシステム化することが出来たから、職人さんと副業寿司職人とお客様と地元のウィン・ウィンになりつつあるということですね。

もちろん副業寿司職人には、ニュース動画にもあるように握り以外の技術や知識はないわけですから、そこをどうするかはそれぞれの副業職人が考えることになるのでしょうかね。

このニュースで見落としてしまいそうなことは他にもあります。

本家の看板の力も多少影響しているでしょうし、そもそも、これだけしっかりとした店舗があるというのも大きい。なによりも地元の魚があってこそ、各寿司店が成り立っているということも忘れてはいけません。このお店はある意味、ここでしか成り立たないのかもしれません。

それでは。

このニュースのお寿司屋さんを「副業陶芸家」に置き換えた場合、という話をしてみたいと思います。

これまでも淡い夢のようなアマチュア陶芸オジサンの相談にのったことが何度かありますが、すべてみなさん勘違いされていました。誤解のないように書いておきますが、わたしは応援して前向きなアドバイスをいつもしていましたからね笑。

過去にもそこら辺を書いた記事がありますので、ご参考までに。
(福田さんのコメントがほぼこのネタになっている)



副業陶芸家になるのに必要なエッセンスは、作る技術でもデザインでもありません。


では何が必要でしょうか?


答えはいくつかあると思います。
でも電動ロクロはその中にはありません。

ここ重要。





自分が副業陶芸家をプロデュースするならば、

  1. 乾燥工程
  2. 施釉
  3. 焼成
以上の3点を集中してやらせると思います。

その先にそれぞれの作陶方法、技法があるということでしょうか。


お客様で小さな電気炉を購入されてプロになった方々は皆さん以上をしっかりと押さえてプロになったと思われます。

プロにはなっていなくても、それこそ副業陶芸家のような方はもっとたくさんいらっしゃいます。

また、副業寿司職人は寿司しか作らない。ところが副業陶芸家は何を作るのか。

実はこういう部分もとても重要で、小さな電気炉しかないという不利な条件でプロになっている方は、明確な作品のカラーがある方ばかりです。ああ、この人ね、とインスタなどで写真ですぐに分かる。


副業寿司職人は副業料理人ではない。これは重要ではないでしょうか。
何かに特化していくのはスタートラインとしてありの考え方だと思いますが、どう思われますか?

rokuro0415.jpg
(ロクロが下手なオジサンの言い訳ではない)
posted by inoueseiji at 07:36 | イノウエセイジの頭の中

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