もうすぐ池田屋で会合だぜ!と思っていたら、自分の脱藩のところまで振り出しに戻された気分のイノウエです。
さあ、元気だしていきましょう!
はい、では米の研ぎ汁問題のパート2です。
米の研ぎ汁で器の目止めをするということは、そもそもバッチリ出来上がっても吸水性のあるのが陶器だけど、何某かの要因で通常よりも吸水性が強い状態になっている、ということでしょう。
あ、一応今回からは「自分の器はちゃんとテストして問題ないのはわかっているけれど、クレーム対処のためにあえて製品のシオリに米の研ぎ汁と記載しているんですわ」という方のことではなく、マジで自分の器の水漏れやシミやカビの原因がわからなくて、ネットを検索しまくって「米の研ぎ汁がいいんだって!」となっている人を対象に書きますんでよろしくメカドック!
まずいきなりギャフンとなっちゃいそうなことを書いておきます。これはとても大切な考え方ですからあえて。
あ、一応今回からは「自分の器はちゃんとテストして問題ないのはわかっているけれど、クレーム対処のためにあえて製品のシオリに米の研ぎ汁と記載しているんですわ」という方のことではなく、マジで自分の器の水漏れやシミやカビの原因がわからなくて、ネットを検索しまくって「米の研ぎ汁がいいんだって!」となっている人を対象に書きますんでよろしくメカドック!
まずいきなりギャフンとなっちゃいそうなことを書いておきます。これはとても大切な考え方ですからあえて。
自分の器の雰囲気を大事にするあまりに食器としての機能を犠牲にする方や考え方があります。
茶陶とかね笑。時代付けとか笑。まぁそれはそれでよろしい。しかしその場合は米の研ぎ汁なんて言わないで食器用の水漏れ防止剤を使用して「つくり手側が責任をもって」やってください。お客に米の研ぎ汁なんて用意させるのは論外であるようにわたし個人は思いまっせ。気をつけないとどこかが”ペットボトル入の米の研ぎ汁”を販売しそうだもんね。
茶陶とかね笑。時代付けとか笑。まぁそれはそれでよろしい。しかしその場合は米の研ぎ汁なんて言わないで食器用の水漏れ防止剤を使用して「つくり手側が責任をもって」やってください。お客に米の研ぎ汁なんて用意させるのは論外であるようにわたし個人は思いまっせ。気をつけないとどこかが”ペットボトル入の米の研ぎ汁”を販売しそうだもんね。
あなたが有名売れっ子作家ならば、茶筅通しで畳が濡れるぐらい水が漏れてもお茶の先生が怒ることはないかもしれません。逆に「早く器が育たないかなぁ」と嬉々として使ってくださるようなこともあるかもしれません。しかしほとんどの場合は水漏れしたとか貫入にコーヒーの色が入ってしまったとかクレームを言うような方へ説明をする羽目になる確率の方が高い。
衣服にたとえれば量産の器と手作りの器はユニクロのシャツと手縫いのセーターのような違いかもしれません。ユニクロのシャツならガシガシ洗濯するでしょうが、あの子の手縫いのセーターはやさしくソフランで手洗いするべきですよね。まさか洗濯機では洗わないでしょう。無意識でその常識が衣服にはある人が多い。なんででしょうね。
まぁそれと同じで、作家ものの器をどう取り扱うかは、器好きな人の共通認識になるまでは作家側が発信していくしかない(と思うよ)。その際に米の研ぎ汁ではあまりにも哀しい。ていうか、器好きな人の共通認識が米の研ぎ汁になりつつある危機感を感じています。一部のギャラリーの人がそういうこと言っているらしいし。
さて、学校の教科書でも習うように、磁器やb器とはちがって陶器には吸水性があります。それは粘土の種類や釉薬との兼ね合いで変動するわけですが、吸水性がある。つまり焼結したものでも目に見えない気孔が素地に存在しているということです。
当然ながら窯出し直後の器にはなんの水気もありません。そこに米の研ぎ汁なんかをブチ込んでしまうと永遠に雑菌のエサをみずから供給する器になってしまう。つまりカビが発生しやすい器になってしまうということです。
まぁそれと同じで、作家ものの器をどう取り扱うかは、器好きな人の共通認識になるまでは作家側が発信していくしかない(と思うよ)。その際に米の研ぎ汁ではあまりにも哀しい。ていうか、器好きな人の共通認識が米の研ぎ汁になりつつある危機感を感じています。一部のギャラリーの人がそういうこと言っているらしいし。
さて、学校の教科書でも習うように、磁器やb器とはちがって陶器には吸水性があります。それは粘土の種類や釉薬との兼ね合いで変動するわけですが、吸水性がある。つまり焼結したものでも目に見えない気孔が素地に存在しているということです。
当然ながら窯出し直後の器にはなんの水気もありません。そこに米の研ぎ汁なんかをブチ込んでしまうと永遠に雑菌のエサをみずから供給する器になってしまう。つまりカビが発生しやすい器になってしまうということです。
たとえば織部釉を使用した器は渋抜きをしますので、窯出し後に水道水に漬けてからクエン酸水などに浸します(なんでかは過去記事で)。塩酸を使用する人ならもう消毒しているのに近い状態でしょう。それでも長い期間使用していれば高台内にカビが発生することもあります。条件によっては数ヶ月でそうなることもあるでしょう。
まだ窯が熱いのに窯出しして、ピンピン音がする熱い器に焼酎を注いで呑むとかいう◯◯な窯元のニュースを昔みたことがありますが、そんなことをすればもうその匂いは取れなくなってしまいます。
友人や同期の初個展などで購入した器が速攻でカビたり、焼きが甘くて洗ったあとにイヤな匂いが取れなくなったりしたことがあります。幸いワタシはやきものの仕事をしているので、匂いに耐えきれなくなって知人の器を自分の窯で素焼きしたことがあります。そうすればカビも匂いも消えるし、若干何某かの反応も進むのか、そこから一切カビなくなったりすることもあります。しかし、いくらふくおか陶芸窯が「一家に一台、陶芸窯」の世界を目指していても、普通の家庭に窯はありません。だからあくまでこれはやきもの屋の裏ワザです。
はい、ということでここからが本題。
今日問題にするのは釉薬視点での米の研ぎ汁問題です。
まず釉薬の濃度を把握しましょう。濃度で器の吸水性や汚れやすさは変わることがよくあります。濃度というのは器に表面にくっついた釉薬の厚みを管理できるのかということです。
まだ窯が熱いのに窯出しして、ピンピン音がする熱い器に焼酎を注いで呑むとかいう◯◯な窯元のニュースを昔みたことがありますが、そんなことをすればもうその匂いは取れなくなってしまいます。
友人や同期の初個展などで購入した器が速攻でカビたり、焼きが甘くて洗ったあとにイヤな匂いが取れなくなったりしたことがあります。幸いワタシはやきものの仕事をしているので、匂いに耐えきれなくなって知人の器を自分の窯で素焼きしたことがあります。そうすればカビも匂いも消えるし、若干何某かの反応も進むのか、そこから一切カビなくなったりすることもあります。しかし、いくらふくおか陶芸窯が「一家に一台、陶芸窯」の世界を目指していても、普通の家庭に窯はありません。だからあくまでこれはやきもの屋の裏ワザです。
はい、ということでここからが本題。
今日問題にするのは釉薬視点での米の研ぎ汁問題です。
まず釉薬の濃度を把握しましょう。濃度で器の吸水性や汚れやすさは変わることがよくあります。濃度というのは器に表面にくっついた釉薬の厚みを管理できるのかということです。
濃度の比較については16年前の過去記事があるので確認してください。
★さまざまな濃度で焼成実験
↓ これは5年前。
焼成温度を変更しないのであれば釉薬の濃度や調合を変更するべきかもしれません。もちろん、そうしろと言っているのではなく、ヒントとしてそういう考え方はどうかしら?ということです。
話がまだまだつづくので、また次回にしましょうかね。