今回は、かんたんではありますが、温度による分類のことを書いてみます。
これまで、釉薬の分類の定義はいろいろあります、ということを書いてきましたが、焼成するときの温度によって分類されることもよくあります。
900℃から1120℃ぐらいの低火度釉、または低温釉などという分類、これはフリットや楽焼などになるでしょうか。
そして1140℃から1300℃の中火度釉、または中温釉、わたしたちが一般に使用する温度域ですね。
さらにそれ以上のもの、1500℃ぐらいまでのものを高火度釉、高温釉などといいます。
これもややこしいのは、また別の分類で、1000℃から1100℃の釉薬を軟質釉とかいうことがあったようで、わたし個人も経験があるのですが、低火度釉と言ったときに、相手が想像する温度がこちらと少しずれている場合があります。
温度による分類は、その温度でとけるものの関係上、まったくレシピがちがいますので、有効な分類だといえると思います。
高温釉などは、個人が調合して使用することはそうそうないかもしれませんが、低火度釉はチャレンジした方、これからされる方がいらっしゃるかもしれませんね。
楽焼の釉薬は、低火度釉に入りますし、七輪陶芸などでもその温度は簡単に生み出すことができるでしょうから。
わたしも過去に初めてチャレンジしてみたときは、フリット、唐の土などを使って絵具店の方や、友人などに聞いていくつか調合してみました。その中の3,4種類がいまわたしの楽焼の定番になってもいます。
低温でとけるものは、なんとなく身体に悪そうなものが多いので、調合するさいにはよく調べて行ってください。
いまでは無鉛フリットがありますので、それとカオリンなどを8:2とかで混ぜれば安全な低温釉ができることはできます。
話は脱線しますが、わたしの受講生に歯科の先生がいて、その方に聞いた話ですが、最近では安い金属のカバーなどが出回っていて、その製造元が某大陸らしく、もとの金属の安全性がどこまであるのかわからないから怖い、ということでした。
例えば鉛とかですか、と聞いたらそれもありますが、歯科の場合口の中に入れっぱなしなので安易に安いからといって使うのはためらわれる、ということでした。同じことは100円ショップの器の釉薬にも言えます。
わたしの勝手なイメージですが、身体に悪そうな奴ほど低温でとけたりします。しかし、そういうものほど美しかったりするのです。
アメリカとかイタリアの駄菓子で、これはどう見てもやばいだろ、という色の奴ほど美味しい的な・・・。
釉薬の安全性のことなど、いつか書けるように仕事と勉強を引き続きがんばりますね。
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