※過去記事ですがアクセスが多いため、動画をリンクしておきます。
ダンパーとドラフトのことについて書いていきます。
一般的な倒焔式の窯の場合、棚板を組んだ炉内、もしくは台車の下に煙道が通っています。これは窯の後ろで垂直に立ち上がり、煙突へ伸びているわけです。
火力に応じて、煙突へぬけていく排気の状態も変化していきます。還元焼成のように、意図的に流れを悪くしたり、あぶりの時には、より煙突へ炉内の空気がぬけていくように操作しなければなりません。
その操作のために設けてあるのが、ダンパーとドラフトです。
今回は、ドラフトのことについて書いていきます。
ドラフトですが、これはおそらくドラフトチャンバーの略でしょうね(などと偉そうに言っているが今調べた)。吸気をしながら排気することをいうようです。バックドラフトという火事場用語?もなんとなく意味がわかりますね。
窯本体の後ろ、煙突の真下にあり、おおむね煙道が直角に曲がる部分に穴が開いています。普段はそこをレンガなどで閉じているのですが、この穴のことをいいます。陶産地ではバカ穴などと言われたりもします。
このドラフトの働きですが、煙突の途中に穴があるわけですから、その穴を閉ざしているレンガを取って、煙突に穴を開けた状態にすれば煙突はその穴からも空気を吸ってしまいます。その結果、窯の中の空気を吸い出す力が弱くなります。
熱が逃げすぎるとき、還元をかけるため、炉内を燃料過多にしたいときに、レンガを必要なだけ取って穴を開け、炉内からの空気(熱)の排出を抑えます。
ジュースを飲むときに、ストローに穴が開いていたら吸いにくいでしょう?
また、タバコのフィルターにミシン目の穴が開いていて、空気を一緒に吸い込むから、軽くて1mgかな、というのと同じ原理です。
ドラフトの場所は意外と重要で、曲がり角にあるのが一番効果的です。そのため、煙突がある窯のほとんどは、真後ろの一番下にドラフトがあると思います。
◆2019年5月26日 追加:
次の動画も参考にしていただければ幸いです。
◆2020年6月24日 動画を追加しました:
◆2020年6月24日 動画を追加しました:
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