2009年10月29日

棚板をつくってみよう


自分でつくった小さな窯や、七輪陶芸のようなことをするときに、ここにこういう形の耐火物があったらいいな、と思ったことは・・・ないです?

わたしは結構あります。

たとえば、七輪だとサナの部分(炭が落ちないようになっているロストルのようなもの)が付属していますが、割れたりすることもありますし、予備を自作できると便利です。

七輪の部品は売ってもいますが、たとえば特殊な作品や、自作の窯でオリジナルサイズの棚板がほしい、もしくはサヤを手に入れられないので、自分で作りたいという場合、この話が参考になるかもしれません。

自作の棚板は、より土と再生粘土を使って作ります。

より土は童仙傍(どうせんぼう)、道具土などと呼ばれることもあります。レンガや耐火物を砕いたものをもとに作られた、ザクザクの荒い粘土です。

この土は薪窯の窯詰のさいに高台に数ヶ所つけて棚板との融着を防いだり、棚板とツクの安定のために間にはさんだりします。

陶芸の粘土を販売しているところであればどこでも扱っているはずです。


より土だけでは、焼いたときにかなりもろいですから、およそ、より土2に対して再生粘土(別に新品でもよい)を10〜20%の割合で混ぜます。よく練ったらタタラにして、10〜15ミリの厚みで作ります。本焼きの窯に入れて焼きました。
素焼きでもいいかもしれませんが、確認はしていません。

その比率や厚みは、それぞれ実際に作って、使用してみてから改良してみてください。

わたしは、炭を燃料にした、とても小さな自作の窯にあわせて、格子状に穴を開けた、おおよそ20センチ角の棚板を数枚作って使用していますが、いまのところ問題ありません。

故吉田明氏が、ミニ窯と称してより土で窯を制作してそれで作品を焼いていましたが、理屈としては同じです。わたしは、自作窯で炭を燃料としたときに、ロストルかわりの鉄の網が消耗品なので、なにかいい方法はないか、ということで作ってみました。

浜本玄著「色絵の陶芸」という本にあった上絵用の棚板の制作を参考にしました。この本は、上絵付けについての本ですが、おすすめです。

著者となんら面識もありませんが、上絵付けだけでなく、プロ、あるいはそれに近いレベルを目指す人には、強くお勧めしたい本です。

これまでもブログなどで紹介してきました。

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posted by inoueseiji at 20:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 道具や材料に関すること
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