2009年04月02日

新年度の講座目標


4月になりました。日がたつのは早いですね。
今日から新年度最初の講座がはじまります。なんと4年目です。

去年から、このブログ、メルマガ、ホームページなどで発信するようになって、陶芸に関するさまざまなこと、特にどうやって教えるのか、ということについての考え方がかなり変化してきました。

いま思い返せば、独りよがりな教え方をずいぶんしたように思っています。それでも、さまざまなことが学習センター内で変化しましたし、多くの人から反応をいただきました。

これまでの講座や教室、自分自身の作陶などから、この4年目の講座は、次のような明確なコンセプトを設定することにしました。



◆ 将来にわたって作陶活動する人への基礎講座

  これは変わらぬ生涯学習センターの基本コンセプトです。


◆ マンションに居住している人、と
受講者のモデルを設定

  1室とバルコニーを使用して作陶活動できるためのノウハウ
  排水の処理・粘土の処理と再生・釉薬の管理など


◆ 技術や知識は上記の条件で使用できること




わたしはこれまで、釉薬の管理はこうするのだ、と教えてきて自分は正しいことを伝えている、と少し調子に乗っていたような気がします。

ある時、テレビで東京都の特集のようなものを見ていたときに、超高層マンションに住んでいる家族のことをつたえていました。そのときにふと、こうした場所に住んでいる人が、作陶するにはどうすればいいだろうか、と考えてしましました。

現実には都心部のほとんどの人は陶芸教室からはじまっていくのでしょうが、その考え方、マンションに住んでいる人が作陶するには、という命題はずっと頭に残ってしまいました。

そして、次の講座の日に、釉薬をかけている受講生たちを見ていて、突然、なんて自分は常識に囚われた教え方をしてきたんだろう、と反省してしまいました。

講座では、釉薬のバケツを用意して濃度を合わせ、柄杓などを使って釉薬を掛けています。わたしも受講生も釉掛けとはこういうものだ、といつの間にか思い込んでいました。

もし、仮に自宅で作陶する場合、20リットルぐらいのバケツをいくつも用意できるでしょうか?

これまで、なんとなく自宅で庭がある人、のような人をモデルにしてきたような気がします。それは自分がそういう環境に住んでいるからであり、そういう環境で作陶しているからでもあります。

しかし、ここに来なければ陶芸はできない、という教え方は、生涯学習センターで行うべき教え方ではありません。

土に触れ、人と集うのが楽しい。そういう人の方が圧倒的に多いと思いますが、だからといってきちんと教えなくてもいい、ということにはならないからです。実際に、楽しければいいので、という気持ちでスタートした人がだんだんと変化していくのをたくさん見ています。

これまでの講座の内容を少し見直して、新しい年度の講座をスタートするつもりです。




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2009年03月22日

ネット陶芸講座


早いもので、このブログをスタートして、1年になりました。

このブログでは、陶芸のこと、それもなるべく役に立つことを書いていく、というコンセプトでスタートしたのですが、1年が過ぎてみて、わたしなりに大きな成果があったと思っています。

陶芸にかかわる記事だけ、というブログは、正直大変でしたが、それなりにやりがいも反応もありましたし、やって良かった、というのが正直なところです。

今日までわたしのブログを見てくださった方に感謝いたします。

これからも、厳しい時代と言われていますが、楽しくがんばっていきましょう。


実はこれまで、このブログや、メルマガから、いろいろなお話をいただくことがありました。そのなかの一つに、ネットで陶芸講座をしてみませんか、というのがありました。最初は、「ネット上で陶芸げな教えれんめぇもん(博多弁)」、などと思っていましたが、段々と、かんたんにノーと言う前に、とにかくやってから判断してみようと、思うようになりました。

ネット上ではありますが、人と人が集い、学ぶという会社のコンセプトにも共感しました。なにより最低限のことが伝えられないままに、陶芸というものが、一般の間で廃れていくことに、耐えられないという気持ちも大きなものでした。

陶芸とは、けっしてオーブンなどでできるものではないと思っていますし、それほどお手軽に取り組めるものでもないと思います。もちろん、いろいろな意見もあるということは認識していますが、ネットや書籍上にあまりにも正しい情報が少ないうえ、そのことを正すこともされていません。

教える側が努力して伝えなくてはなくてはならないのは、お手軽さや教室のシステムではなくて、受講生に役立つ正しい情報なのです。

わたしのネット講座は、可能な限りそうした情報をアップしていきます。それが陶芸を愛する人々にささやかでも助けになればいい、というのがネット講座開設のおおきな動機になっています。

このところ、更新が滞っていましたが、その大きな理由は、その教材の作成にかかりっきりになっていたというのがあります。

ここをブックマークしてくださっている皆さんには申し訳ありませんでしたが、今、ようやくその講座を開設し、ほんのつかの間息抜きをかねてブログに書き込みをしているところです。

本邦初、いや世界初のネット講座にご興味のあるかたは、ぜひお試し受講してみてください。そして、どんなことでもいいですからご意見をいただけると嬉しく思います。それがきっと陶芸にかかわる多くの人々によい影響を与えると思っています。

また、プロの方の多くも、なんらかの形で、陶芸教育にかかわっていらっしゃると思います。そうした現場の声もぜひお聞かせいただきたいと思っています。

この講座は脱初級を目指す方を対象にした、pdfファイルと動画のPC専用講座になっています。

タイトルはちょっと不評ですがこれでいきたいと思っています。

ナレッジサーブ講座紹介
http://www.knowledge.ne.jp/lec1535.html

PR動画はこちら 
http://www.youtube.com/watch?v=y6w6AIPT7kg



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2008年10月24日

陶芸メルマガ!

陶芸教室は、いったい誰のためにあるのでしょうか。

少なくとも、わたしのように、食えない作家を食べさせるためではないと思います。陶芸を、趣味や、楽しみとして選んだ人のためにあるのだと思います。

わたしは、あちらこちらの陶芸教室を転々としてきた受講生を見て、あまりにも陶芸というものが教えられていない、と思っています。

もちろん、陶芸教室にくるひともいろいろな考えの方がいるでしょう。教室を「癒し」の場として来る人もいるでしょうし、旅先の窯元で絵付けやロクロを体験するのを楽しみにしている人もいるでしょう。

同時に、本格的にきちんと習いたいと思っている方もたくさん存在していますし、中には窯の購入を考えている人や、陶芸家を目指している人もいるでしょう。


教える側でもさまざまな方がいます。

わたしの街で陶芸教室をされているT先生みたいに、福祉施設やホームなどを積極的にまわって定期講座をされ、自宅に隣接する教室でも、80名前後の生徒さんに教え、陶芸教室にたいする、しっかりした哲学を持った方もいらっしゃいます。

また愛知県の友人のように、わたしなど到底足元にも及ばない経歴や、経験、技術を、全くひけらかすことなく、楽しみたい人は楽しませ、求める人には、尽きることのなく出てくる彼のノウハウを、惜しみなく出している人もいます。

そうかと思えば、釉薬の管理方法もしらず、陶芸をしている、陶芸を教えるという人間ならば、当然知っていなければならない原料の名前も正しく読めず、アロンセラミックは知っていてもCMCは知らないような「先生」も残念ながらいます。

(かつてわたしの講座にいた方は、かつて習ったある材料の名前の間違えた読みを何年も使っていました。)





・・・それは、それでいいでしょう。




20代のはじめ、わたしもいい加減な「陶芸家」につかまってしまって、数年を無駄にしたことがあります。

しかし、結果論で言えば、その失敗のお陰で瀬戸に行く決心もできましたし、応援してくれる方々にも出会いました。その後の訓練校も窯の仕事も、本当に真剣に取り組むことができました。

若い時の苦労は買ってでもしろ、という言葉は30代後半になってきて、その通りかもしれないと思うようになってきました。若い人間には回り道も意味のあることかもしれません。

しかし、です。

わたしは生涯学習センターの講師をしていますから、受講生の半数以上は親の世代です。そんな人たちにとって、いい加減な人の教えで遠回りするのは、ただの時間の無駄ではないでしょうか。

かつて、わたしに窯の仕事を発注してくれた方は、10年近くガス窯の購入を迷われたそうです。金銭的なことではなく、周囲で窯を買った人たちが、一様に苦労をしているのを見たからだそうです。

その方は、もっと早く出会えばよかったですね、というニュアンスのことを言ってくれましたが、わたしはそうは思いませんでした。

なぜなら、窯を売る業者が、だれでも窯のことを勉強して、せめて焚けるようになっていれば、買ったあとに後悔する人はもっと少なくなっていたはずです。そうすれば、その方も10年も悩まずにすんだと思います。

また逆に、買う側がきちんと知識を得ることができていれば、いい加減な業者が淘汰されていくはずなのです。

わたしは、これまで、情報を伝える努力をしてきたつもりですが、まだまだ足りないようです。物事を習うときに、先に知識や文章があってもいいはずです。

わたしにやきものを教えてくれた技術専門校は、生徒達全員に1年間、多くの技術や知識を、与えるだけ与えてくれました。

修了後の生徒の中には、その当時の資料のプリントを、紙ゴミとして処分した生徒もいたでしょうし、数年後それらのプリントに助けられた生徒もいたはずです。

自分がそうしてもらったから、というのもありますが、生徒側がどんな使い方をしてもいいから、知識と情報の、与えられるものは全て与えつくす。

それが限られた期間や条件でおしえるときに、大切なことだと、わたしは思っています。




  いや、技術は見て盗め。



そう思うのだったら、盗ませる人間をちゃんと雇いなさい。
盗んで覚えろなど、月謝をとる側が言うセリフではありません。



わたしは多くの技術を盗んで、記録してきた人間です。それでも、ほとんどの職人は懇切丁寧に教えてくれました。優れた人ほど、全てをオープンにしてくれました。

このブログを始めるまで、なにもかもオープンにするのには、正直抵抗がありました。けれど完全にオープンにすると楽なものです。こちらがオープンにすることで、たくさんの人から情報を得ることができるようになりました。感謝しています。



.............................................


ものすごく、前置きが長くなってしまいました(笑)。

数日前から、メルマガの登録フォームを設置しています。実はいまさらかもしれませんが、メールマガジンを発行することにしました。

来週、創刊準備号と創刊号を配布します。
無料ですから、興味のある方は登録をお願いいたします。

最初は反応があるまでは、陶芸教室に通って2,3年ぐらいの人を、仮想読者と設定して書いていこうと思っています。

すでに、作りたいと思ったものは、ある程度作れるようになった人。そういう人がさらに求める情報を、少しでも多くの人に伝えられれば、と考えています。



陶芸メルマガ! イノウエセイジの頭の中」です。
登録ページ→  http://www.mag2.com/m/0000275019.html

みなさんの御意見などをいただいて、読者に情報や知識を還元していくメルマガにしたいと思っています。

宣伝になってしまってすいません。




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2008年09月17日

窯詰め・窯出し


先週、生涯学習センターの講座で、本焼の窯詰めをしました。

カルチャーセンターや、個人の教室では、当然講師がこうした仕事をするのでしょうが、わたしの講座では受講生全員で協力して行います。
それは、将来このなかの一人でも自分で窯を持つことがあるかもしれないからですし、またなるべく広範囲の作業を体験して、陶芸に対する理解を実地で深めてもらいたいからです。

棚板や、ツクはわたしがサンダーでゴミや釉薬を擂り落として、アルミナを塗ってもらいます。また窯詰めの前には、窯の中、周囲を掃除機を使って掃除してもらいます。棚板の管理なども、こうした作業の中で自然と覚えていけばいいと思います。

とにかく、陶芸家と名乗る人でも、なかなか焼成の体験というのは偏りがちになってしまいます。薪の窯でも、自分で窯詰めして焚くのと、焚き手として手伝うだけでは身につくものが違いますし、自分が使用する薪と合わない窯を造ってしまう人がいたり、以前も書きましたが、電気窯をばかにしたり、いろんな方がいます。

そんな複雑な陶芸の焼成工程ですが、電気炉酸化、という条件のみですが、自ら窯詰め、窯出しをしてもらうというのが大切だと思っています。

何の土にどんな釉薬をどう掛けて、どうなった、という記録を沢山の受講生がしてくれています。自然と新しく入講した人もそうするようになり、いい連鎖を生んでいます。

そろそろ、課外のイベントの楽焼などを企画しようかな、と考えています。

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2008年08月20日

講座で最初に教えること


先日、生涯学習センターの講座に、あらたな受講生が入りました。

このセンターでの講座は一年講座ですが、ある段階からは個人に合わせて教えていくため、途中入講も受け付けています。なかにはもう何年も陶芸をしている人もいて、レベルはばらばらです。

はじめての人には、道具を全く使わない玉作りをしてもらいます。ぐいのみ、湯のみ、重さを揃えて豆皿(後で釉薬の色見本にする)などをつくります。それから紐づくり、それと同時に土練りをおぼえてもらいます。

手びねり、とくに玉作りをしてもらうと、その人の器用さがよくわかります。なかには人間性までわかってしまうこともあります。教える側としては、へぇー、この人はこういう人なんだ、と思ったりしています。

わたしが最初に手びねりをしてもらうのは、それがもっとも基本だと考えるからです。指先と脳との間に、陶芸のあたらしい神経をつくってもらうには、ゆっくりとした手びねりの作業があっていると思います。また、そうして土を触る時間というのが、とても大切だと思います。ある画家は陶芸作品もたくさんつくりましたが、「陶芸のよいところは、すぐに無心になるところだ」というようなコメントを残しています。きっとそれに近いことは皆さんも経験されているのではないでしょうか。

わたしも、手びねりの思索的なところが好きです。(とはいえ雑念がよくはいりますが)

手びねりで最初から、薄く作れる人もいます。また底だけとても厚くなる人もいます。手びねりが上手になると、自然とロクロも上手くなっていきます。それは、指先の感覚がどんどん鋭敏になっていくからです。

それに、男性の受講者は車でも整備するのかしら、という道具箱にいろんな道具を入れて講座に来ます。わたしも仕事ではいろんな道具をつかいますが、初めての人には、手と土があればほとんどのものができる、ということを伝えたいのです。

手びねりの注文をいただいているので、わたしもまた楽しんで手びねりをしようと思います。

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2008年06月17日

訓練校をふりかえって


わたしは瀬戸の窯業高等技術専門校を修了しました。
陶芸の世界では「訓練校」と呼ばれている学校です。わたしと妻が在籍してたころは、製造科1、製造科2、デザイン科、専攻科の四つの科があり、たしか90名弱が在籍していたと思います。現在はもう専攻科がなくなって、製造科の年齢によるクラス分けもないのかな?

訓練校修了後、わたしは築炉メーカーに就職して、最初の3年ほどは全く粘土に触ることはありませんでした。それでもその後、作陶を開始して、時間はかかりましたが今は陶芸家をしています。もちろん電動ロクロも使っていますから、訓練校の実技を教えるカリキュラムというのは、たいしたものです。

証拠もあります。わたしが週に一度教えている生涯学習センターでは、訓練校のやり方でロクロを教えています。受講生は、ほとんど還暦をすぎていますが、この2年でロクロのうまくなったのならないのって、見学者としてスパイにきた他所の教室講師が唖然として、すごすごと引き上げていったほどです。

ロクロの時間、毎日毎日何十キロとひたすら同じ課題でロクロを挽く。あの訓練校のありがたさは卒業しないとわからないものです。

わたしは大学で彫刻を専攻していましたから、いろんな機械を手軽に実習室で使うことができました。ところが卒業するとそうしたものを全て自分でそろえなければならないのです。彫刻家にしろ、陶芸家にしろ、そうした設備をそろえるのも運や才能のうちです。とにかく、わたしは一度そういう経験があったので、まだわりと訓練校の実習には真面目に取り組みました。お陰で巧い下手はぬきにして、自転車や水泳のようにロクロが身についたと思っています。

それよりもなによりも、こんなこと自分には何の関係もないよな、と思っていた講義や実習が、その後大いに仕事や作陶に影響しました。このことは本当に多くの先輩もおっしゃっていますし、わたし自身も調べに調べて、もうお手上げ、という答えが訓練校時代のノートにあったことがあります。動力ロクロのバイトで糊口をしのいだこともあります。

いずれにせよ、知らないことは何の自慢にもなりません。特に陶芸の世界の人は(自分のことは少し棚に上げさせていただきます)世間が狭い人が多いので、なんでも知っておいたほうがいいと思います。陶芸だけでも、窯、土、釉薬、技法、食器、茶器、それに関わる簡単な化学、工作、食材や料理、歴史、建築などきりがありません。それだけではなく、先生、業者などとの人間関係(わたしはお酒でやらかしてますが)などもとても大事です。知らないことを教えてもらえるプロと、きちんと付き合える礼儀も大事です(○ワ、○○ラ○、君たちだ)。

わたし自身、最初にまとまった金額の注文があったのは趣味の世界のつながりからでしたし、個展などで、相手の世界の話題についていけたので買ってもらったようなことも多々ありました。鉄道オタクの営業のかたと、話せるネタがあったお陰で新車の値段が30万下がったこともあります。作品上の師匠といえる方と関係が深まったのも、飛行機好きな師匠よりも飛行機に詳しかったからでした。

なんだか、食えない陶芸家が偉そうに書いてしまいましたが、ようは楽しく長く、プロ意識をもって陶芸に向き合っていきましょう、ということです。そうすれば自然と何でも身についていくと思いますし、出会うべき人に出会っていくと思います。

訓練校の1年は楽しく、貴重で、あっという間です。

在校生のみなさん、がんばってください。
追いつかれないようにわたしもがんばります。

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2008年04月04日

年度始めに


今年度も生涯学習センターでの講座をまかされることになりました。
教えるということで、自分自身の考えが広範囲に深まっていくような気がしています。

今年も17,8名の受講生を迎えることになり、まずは講座の目的を説明するプリントを作成して配りました。

陶芸教室というものは、実に多種多様な形態があると思います。
楽しさを前面にだしているところや、粘土をさわる部分しか生徒が関われないところ、講師がサポートを全面的にするところなど、様々です。

いま現在の私の考えは、やはり自分自身でできるようにする、ということを教える講座です。教える側の理想論かもしれませんが、そういう人も意外と多いのではないかと思っています。

こういう仕事をしている以上、人とは違うやり方をしたい、と思ってしまうのかもしれません。はじめた2年前は、前任者とのやり方があまりにも違ったらしく、反発のようなこともありましたが、その時に土練りが全くできなかった人たちが、まがいなりにもできるようになり、ロクロもある程度回せるようになって、自作の釉薬で作品をつくり、違う先生についてみます、と言って「卒業」していきました。

このように書くと、なんだか私のほうが三行半を突きつけられたように見えますが、そういうことではなくて、私の講座は初級講座ということになっていますので、そもそも何年も連続受講せずに『卒業』していくべきなのです。

また、当初から、ここはカルチャーセンターではない、という決意をして事務局と頑張ってきました。その決意があって、辞めて違うところも経験されたら、と講師が言うということができる、ということです。

もちろん、こうした決意は生涯学習センターだからできるのであって、仮に自宅で講座をするとなると、誰も辞めないような講座を(講座とよばないでしょうね)するようになるのかもしれません。

ここになんだかモヤモヤした矛盾があって(そもそも作品を売るべきですから)、物事を教えるということは、ある程度の公共性が必要なのかもしれない、と3年目を迎えた今は思っています。やはりお金で動いていては教えたりはできないのでしょうか。

若いころは肉体労働のアルバイトをよくしていました。
工具の使い方をおぼえて、身体を鍛えてもらい、お金もくれるからです。

いまの学習センターの講座は、講師の私がもっとも若いのです。
陶芸教育を考え、実践し、経験を積ませてもらいながら、ときには受講生としてではなく、年長者としてアドバイスもいただき、センターから講師料も貰います。

誰の何のための講座なんだろう、とふと思う時もあります。




20年度 陶芸講座  「や き も の」   

 


<講座の目的>
 
 木曜講座「やきもの」では、受講生ひとりひとりが、将来自分自身で、作陶活動を続けていくことができるようになるための基礎講座です。


 十数年前に比べると、現在は画材店やネット販売で、非常に簡単に材料や原料を手に入れることができるようになりました。また家庭用電源で使用できる小型電気炉も、完成度の高い多種多様なものが流通しています。それと同時に、私からみれば取り扱いが危険で、プロでもほとんど使用しないような溶剤も、十分な説明なしに売られています。


そうした現在の業界で、消費者となってしまうみなさんに、可能な限り適切な情報、知識、技術を伝えることを目標に、カリキュラムを組んで講座を進めていきます。


 ぜひ、自分自身のために積極的に取り組んで、この一年を楽しんでください。



1 原料、材料を適切に管理する

2 陶土を用いて望む寸法の作品を制作する

2-1 陶土の調整と管理および再生
2-2 各種作陶技法および道具
2-3 電動ロクロによる作陶の基本


3 陶土の乾燥工程理解し、それを適切にコントロールする

3-1 乾燥のメカニズムとトラブル

4 素焼きの簡単な化学的理解と、電気炉での焼成

4-1 素焼きの窯の詰め方
4-2 素焼きに必要な温度と土の化学的変化


5 釉薬の簡単な化学的理解と、実際の施釉工程

5-1 釉薬とは
5-2 釉薬の管理と施釉する際の準備
5-3 簡単な灰釉の作り方


6 陶磁器焼成の簡単な化学的理解と、電気炉での焼成

6-1 窯詰めする前の準備
6-2 温度と熱量


7 自分の作品をつくる

7-1 アイディアを形にする




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